訪問診療コラム

低血糖の対処と予防|在宅でのポイントをわかりやすく解説

糖尿病の治療中に注意したいのが「低血糖」です。在宅で治療を続けるうえで、低血糖の症状や対処、予防のポイントを知っておくことはとても大切です。本記事でわかりやすく解説します。

低血糖とは

低血糖とは、血糖値が必要以上に下がった状態をいいます。次のような症状が出ることがあります。

  • 冷や汗・動悸・手のふるえ
  • 強い空腹感
  • 集中力の低下・頭がぼんやりする感じ
  • ひどい場合は意識がもうろうとする・けいれん

症状の感じ方には個人差があります。いつもと違うと感じたら早めに対応することが大切です。

低血糖が起こりやすい場面

  • 食事が遅れた・量が少なかったとき
  • いつもより体を動かしたとき
  • お薬や注射のタイミング・量のずれ
  • 飲酒のあと

起きたときの対処

低血糖の症状を感じたら、すぐにブドウ糖や、糖分を含む飲料・食品をとります。一般に、ブドウ糖であれば10g程度が目安とされますが、具体的な対応はあらかじめ主治医に確認しておきましょう。症状が改善しない場合や、繰り返す場合は医療機関にご相談ください。

予防のポイント

  • 食事を抜かない・規則正しくとる
  • お薬・注射は指示どおりに使う
  • 運動量が増えるときは補食を検討する
  • ブドウ糖などをいつも携帯しておく

重症のとき・周囲の対応

意識がはっきりしない、自分で対応できないといった重い低血糖が疑われる場合は、無理に飲食させず、すぐに救急(119番)を要請してください。ご家族など周囲の方にも、対応方法を共有しておくと安心です。

無自覚低血糖に注意

低血糖をくり返していると、症状を感じにくくなる「無自覚低血糖」が起こることがあります。気づかないうちに重い低血糖に進むことがあるため、血糖を測る習慣や、低血糖を起こしにくい治療への見直しが大切です。心配な方は主治医にご相談ください。

運転や仕事の前に

車の運転や危険を伴う作業の前は、低血糖に特に注意が必要です。空腹を感じたら無理をせず、糖分を補給してから行動しましょう。長時間の運転では、こまめな休憩と補食を心がけます。

周囲の人にも知っておいてもらう

家族や職場の人に、低血糖のときの症状と対応(糖分をとる、重いときは救急要請)を共有しておくと安心です。お薬手帳や糖尿病連携手帳を携帯しておくのも役立ちます。

よくある質問

低血糖かなと思ったらまず何をすべきですか?

糖分(ブドウ糖など)をとり、安静にします。あらかじめ主治医に対処法を確認しておきましょう。

予防のために何を持ち歩けばよいですか?

ブドウ糖や糖分を含む食品を携帯しておくと安心です。

低血糖を繰り返す場合は?

お薬の調整が必要なことがあります。自己判断せず主治医にご相談ください。

血糖値を把握する習慣

低血糖を防ぐうえで、ご自身の血糖の傾向を知っておくことは役立ちます。必要に応じて血糖自己測定などを取り入れ、どんなときに下がりやすいかを把握しておくと、早めの対処や予防につながります。測定方法や頻度は主治医にご相談ください。

また、低血糖をおそれて食べ過ぎてしまうと、今度は血糖値の上昇につながることもあります。低血糖の対処はあくまで適量を心がけ、全体としてのバランスを保つことが大切です。

まとめ

低血糖は、早めの気づきと対処、そして予防が何より大切です。ブドウ糖などをいつも携帯し、食事を抜かない、お薬は指示どおりに使うといった基本を守りましょう。低血糖を起こしやすい場面を知り、家族や周囲とも対応を共有しておくと安心です。低血糖をくり返す場合は、治療の見直しが必要なこともあるため主治医にご相談ください。

ご不明な点や気になる症状があれば、自己判断せず主治医や医療機関にご相談ください。

関連する診療案内

当院では、糖尿病などの生活習慣病の管理や、通院が難しい方の訪問診療(在宅医療)に対応しています。詳しくは下記のページをご覧ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。糖尿病の治療内容やお薬・注射の使い方は、必ず主治医の指示に従ってください。体調に不安がある場合や、いつもと違う症状がある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

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