睡眠外来症状

早朝に目覚めてから眠れなくなる

こんな症状でお悩みではありませんか?

  • 「朝の3時や4時に目が覚めてしまい、その後どうしても眠れない」
  • 「十分な睡眠時間をとりたいのに、早朝に目覚めてしまう」
  • 「早く目が覚めた後は、布団の中で考え事をしてしまう」
  • 「目覚めた後にイライラや不安を感じ、再び眠りにつけない」
  • 「早朝覚醒が続き、日中は強い眠気や疲労感に悩まされる」

早朝覚醒(そうちょうかくせい)と呼ばれるこの症状は、不眠症の一種です。目標とする起床時間よりかなり早く(通常は2時間以上前)目覚めてしまい、再び眠ることができない状態を指します。一時的なものであれば問題ありませんが、慢性化すると生活の質や健康に大きな影響を及ぼすことがあります。

早朝覚醒が起こる主な原因

1. 心理的要因

  • うつ病や気分障害:早朝覚醒はうつ病の典型的な症状の一つ
  • 不安障害:過度の心配や不安による覚醒状態の上昇
  • ストレス:仕事や人間関係など日常的なストレス
  • 加齢に伴う睡眠構造の変化:年齢とともに深い睡眠が減少し、浅い睡眠が増える

2. 生活習慣の問題

  • 不規則な睡眠スケジュール:休日と平日の睡眠時間の差が大きい
  • 過度に早い就寝時間:体内時計より早すぎる時間に就寝すると、必要睡眠時間を満たした後に自然と目覚める
  • アルコールの影響:就寝前の飲酒は入眠を促進するが、代謝されると覚醒を促進する
  • 環境要因:朝日、騒音、室温の変化など

3. 身体的要因

  • 睡眠時無呼吸症候群:無呼吸による酸素不足で早朝に目覚める
  • 更年期障害:ホットフラッシュなどの症状で早朝に目覚める
  • 痛みやかゆみなどの身体症状
  • 頻尿:夜間や早朝にトイレに行く必要がある

早朝覚醒が及ぼす影響

早朝覚醒が慢性化すると、以下のような問題を引き起こす可能性があります:

  • 日中の疲労感と眠気
  • 集中力や判断力の低下
  • イライラや不安感の増大
  • うつ症状の悪化(原因がうつ病の場合)
  • 免疫力の低下
  • 生活習慣病リスクの増加

すみだ両国まちなかクリニックでの診療

当院の睡眠外来では、早朝覚醒でお悩みの患者さんに対して、以下のような診療・治療を行っています。

1. 詳しい問診と評価

  • 症状の経過、早朝覚醒のパターン
  • 生活習慣、就寝環境、仕事状況などの確認
  • うつ症状や不安症状の評価
  • 睡眠日誌の記録をお願いすることも

2. 原因の特定

  • 心理的要因(うつ病、不安障害など)のスクリーニング
  • 必要に応じて血液検査などで身体的な原因を探索
  • 睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は簡易検査を実施

3. 原因に応じた治療

うつ病や不安障害が原因の場合
  • 状態に応じた抗うつ薬や抗不安薬の処方
  • 生活リズムの調整指導
生活習慣が原因の場合
  • 睡眠衛生指導(就寝・起床時間の調整など)
  • 光療法(体内時計の調整)のアドバイス
  • リラクゼーション法の指導
睡眠時無呼吸症候群の場合
  • 重症度に応じてCPAP療法を導入
  • 定期的なフォローと機器調整
その他の内科的疾患がある場合
  • 基礎疾患の治療
  • 必要に応じて専門医療機関をご紹介

早朝覚醒改善のための生活習慣アドバイス

生活リズムの調整

  1. 起床時間を一定に保つ:休日も平日と同じ時間に起きる習慣をつける
  2. 適切な就寝時間:必要な睡眠時間を考慮して、起床時間から逆算した時間に就寝する
  3. 就寝前のリラックスタイム:入浴やストレッチ、軽い読書など心身をリラックスさせる活動
  4. 朝の光を浴びる:起きたらすぐにカーテンを開け、朝日を浴びて体内時計をリセット

就寝環境の整備

  1. 光の管理:早朝の光を遮るため、遮光カーテンの使用を検討
  2. 騒音対策:早朝の外部音(鳥の鳴き声、交通音など)を遮断
  3. 室温調整:寝具や室温が早朝に不快にならないよう調整
  4. 寝具の見直し:体に合った寝具で睡眠中の不快感を軽減

夕方以降の習慣

  1. カフェイン制限:午後以降のカフェイン摂取を控える
  2. アルコール:就寝前の飲酒は睡眠後半の質を下げるため注意
  3. 夕食の時間:就寝の3時間前までに済ませる
  4. 入浴:就寝の1〜2時間前の入浴が理想的
  5. スマホやPC:ブルーライトは体内時計に影響するため、就寝1時間前からは避ける

早朝に目覚めてしまった時の対処法

  1. 無理に眠ろうとしない:かえってストレスになり、覚醒が高まる
  2. 静かな活動に移る:読書やストレッチなど、光の少ない環境で静かな活動をする
  3. 起き上がる決断:再び眠れそうにない場合は、起き上がり、朝食などの朝のルーティンを始める
  4. 早朝の考え事を避ける:不安や心配事について考えるのを避け、リラックスする方法を実践

こんな方は早めの受診をおすすめします

  • 早朝覚醒が2週間以上続いている
  • 日中の強い眠気や疲労感で生活に支障が出ている
  • 早朝覚醒とともに気分の落ち込みや不安感が強い
  • 自己流の対処法を試してみたが改善しない
  • いびきや睡眠中の呼吸停止を指摘されたことがある

まとめ

早朝覚醒は、様々な原因から生じる睡眠障害の一つです。一時的なものであれば心配ありませんが、慢性化すると日中の活動や心身の健康に影響を及ぼします。原因によって適切な対処法が異なるため、症状が続く場合は専門家に相談することが大切です。

すみだ両国まちなかクリニックでは、患者さんの生活背景や症状に合わせた診断と治療を行い、早朝覚醒の改善をサポートします。「早朝に目が覚めてから眠れなくなる」とお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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