心療内科症状
突然の動悸と手の震えがある
「急に心臓がドキドキして息が苦しい」「緊張していないのに手が震える」「動悸と同時に汗が出て気分が悪くなる」
このような突然の動悸と手の震えは、身体的な疾患から心理的要因まで、様々な原因で起こり得ます。一過性の症状であれば心配ないことも多いですが、繰り返す場合や他の症状を伴う場合は、適切な評価と対応が必要です。放置すると症状の悪化や不安の増強につながることがあります。
1.動悸と手の震えの主な原因
- 身体的要因
- 不整脈(期外収縮、頻脈性不整脈など)
- 甲状腺機能亢進症
- 低血糖
- 貧血
- 電解質異常(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)
- 自律神経の乱れ
- 薬剤の影響(気管支拡張薬、一部の抗うつ薬、甲状腺薬など)
- カフェインや刺激物の過剰摂取
- 心理的要因
- パニック発作
- 不安障害
- 過呼吸症候群
- 強いストレス状態
- 社交不安
- 生活習慣要因
- 過労や睡眠不足
- 過度のアルコール摂取やその離脱
- 喫煙
- 運動不足
2.こんな症状があれば要注意
- 安静にしていても頻繁に動悸を感じる
- 「ドキッ」と飛び跳ねるような不規則な心拍
- 動悸と同時に胸痛や息切れを伴う
- 立ちくらみやめまい、失神を伴う
- 数分以上続く激しい動悸
- 手の震えが日常の作業に支障をきたす
- 発汗過多、体重減少、易疲労感など全身症状を伴う
- 動悸や震えの発作が頻繁に繰り返される
このような症状がある場合は、単なる「緊張」や「疲れ」ではなく、医学的評価が必要な状態かもしれません。
3.日常生活での対策
- 生活習慣の見直し
- カフェイン摂取を控える(コーヒー、緑茶、エナジードリンクなど)
- 十分な睡眠と休息を確保する
- 規則正しい食事で低血糖を防ぐ
- 過度の飲酒を避ける
- 禁煙を心がける
- 適度な運動で自律神経のバランスを整える
- ストレス管理
- 深呼吸やリラクゼーション法を習得する
- マインドフルネスや瞑想を取り入れる
- 過度な負担を避け、休息時間を確保する
- リラックスできる趣味や活動を持つ
- 症状が出たときの対処法
- 安全な場所で座るか横になる
- ゆっくりと腹式呼吸を行う
- 冷たい水を少量ずつ飲む
- 周囲の人に状況を伝え、必要なら助けを求める
- 記録をつける
- 症状が出た時間、状況、食事内容、活動内容などを記録
- 症状の頻度や持続時間、関連する要因を把握
- 医療機関受診時に役立つ情報となる
4.いつ受診すべき?
- 動悸が頻繁に起こる、または長時間(30分以上)続く
- 動悸と同時に胸痛、息切れ、めまい、失神がある
- 脈が極端に早いまたは不規則
- 手の震えが日常生活に支障をきたす
- 不安感や恐怖感が強く、日常生活に影響している
- 甲状腺の腫れや首の違和感、体重減少、多汗などがある
- 生活習慣の改善を試みても症状が改善しない
特に高齢者や心臓病の既往がある方、高血圧や糖尿病などの基礎疾患がある方は、症状が軽くても早めに受診することをおすすめします。
5.診察・検査で何がわかる?
- 問診と診察
- 症状の詳細(発症状況、持続時間、頻度など)
- 生活習慣や服用中の薬剤の確認
- 身体診察(脈拍、血圧、心音、甲状腺の触診など)
- 心理・精神的状態の評価
- 基本的な検査
- 血液検査(貧血、甲状腺機能、電解質、血糖値など)
- 尿検査
- 心電図(不整脈の有無を確認)
- 必要に応じた精密検査(連携医療機関でのご案内)
- ホルター心電図(24時間の心電図記録)
- 心エコー検査
- 運動負荷試験
- 甲状腺超音波検査
- その他の画像検査や専門的検査
6.すみだ両国まちなかクリニックでのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、動悸や手の震えの症状に対し、以下のような診療を行っています。
- 丁寧な問診と診察
- 症状の詳細や生活背景を十分に伺い、原因を探索
- 身体的要因と心理的要因の両面からの評価
- 生活習慣や環境要因の確認
- 基本的な検査
- 血液検査(貧血、甲状腺機能、電解質、血糖値など)
- 尿検査
- 基本的な心電図検査による不整脈の評価
- 治療とケア
- 原因に応じた適切な治療計画の立案
- 不整脈や自律神経障害に対する薬物療法(必要な場合)
- パニック発作や不安障害に対する対応
- 生活習慣改善のための具体的なアドバイス
- 自律神経を整えるための実践的な方法の指導
- 専門医療機関との連携
- 心電図検査などの精密検査が必要な場合は、連携医療機関をご紹介
- 甲状腺疾患が疑われる場合は、内分泌専門医へのご紹介
- 不整脈など循環器疾患が疑われる場合は、循環器専門医へのご紹介
- 専門的な心理療法や精神科的治療が必要な場合は、適切な医療機関をご案内
- 継続的なフォローアップ
- 症状の経過観察と治療効果の評価
- 必要に応じた治療計画の見直し
- 自己管理法の習得支援
「動悸や手の震え」は一時的なものから、治療が必要な疾患まで様々です。身体の発するサインを見逃さず、適切な評価を受けることが大切です。
すみだ両国まちなかクリニックでは、患者さん一人ひとりの状況に合わせた診断と治療を提供し、症状の改善と不安の軽減をサポートします。動悸や手の震えでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
7.まとめ
- 突然の動悸と手の震えは、身体的要因と心理的要因の両方が関与することが多い
- 生活習慣の改善(カフェイン制限、十分な睡眠、ストレス管理など)で軽減できることもある
- 頻繁に繰り返す、長時間続く、または他の症状を伴う場合は医療機関の受診を検討
- すみだ両国まちなかクリニックでは、総合的な評価と個々の状況に応じた対応を提供
- 必要に応じて専門的な検査や治療のための医療機関連携も行う
動悸や手の震えは、放置すると不安を増強させ、生活の質を下げることがあります。早めの相談と適切な対応で、安心した日常を取り戻しましょう。