小児科症状

全身に赤い発疹が広がる

「子どもの体に赤い発疹が出てきた」「発疹が全身に広がって心配」
お子さまの肌に突然発疹が現れると、保護者の方は不安になるものです。小児期には様々な原因で発疹が出現することがあります。中には迅速な対応が必要なものもあれば、経過観察で改善するものもあります。ここでは、お子さまの全身に広がる赤い発疹について解説します。

発疹の主な原因

小児期に全身に赤い発疹が広がる主な原因には以下のようなものがあります:

  • ウイルス性発疹症
    • 麻疹(はしか)
    • 風疹
    • 突発性発疹(生後6ヶ月〜2歳に多い)
    • 手足口病
    • 伝染性紅斑(りんご病)
    • 水痘(水ぼうそう)
  • 細菌感染症
    • 猩紅熱(溶連菌感染症)
    • ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群
  • アレルギー反応
    • 薬疹(薬に対するアレルギー反応)
    • 食物アレルギー
    • じんましん(蕁麻疹)
    • アトピー性皮膚炎の悪化
  • その他
    • 川崎病(発熱、発疹に加え、目の充血、口唇の腫れ・発赤などが見られる)
    • 熱性発疹(高熱に伴って出現する一時的な発疹)

発疹の特徴と症状

発疹の種類によって特徴が異なります:

  • 麻疹: 耳の後ろから始まり顔→体へと広がる赤い発疹。高熱、咳、鼻水、目の充血を伴う
  • 風疹: 顔から始まり全身に広がる小さな赤い発疹。軽度の発熱、リンパ節腫脹を伴う
  • 突発性発疹: 3〜4日間の高熱が下がった後に全身に小さな赤い発疹が出現
  • 水痘: かゆみを伴う水疱性の発疹。発疹は赤い斑点→水疱→かさぶたの順に変化
  • 手足口病: 口の中、手のひら、足の裏に赤い発疹や水疱が出現
  • じんましん: 盛り上がった赤みや白っぽいみみず腫れ。場所が移動することが多く、かゆみを伴う
  • 猩紅熱: のどの痛み、高熱、全身に広がる小さな赤い点状発疹(ザラザラした感触)、「いちご舌」
  • 川崎病: 5日以上続く高熱、全身の発疹、手足の腫れや赤み、目の充血、口唇の赤み、リンパ節腫脹

受診すべきタイミング

以下のような場合は、早めに医療機関を受診しましょう:

  • 発疹に加えて高熱(38.5度以上)が続く
  • 発疹が急速に広がっている
  • 呼吸が苦しそう、呼吸が速い
  • ぐったりしている、顔色が悪い
  • 発疹が痛みを伴う、または水疱になっている
  • 強いかゆみがあり、掻きむしって傷ができている
  • 発疹が紫色になっている、または押しても色が消えない
  • 口唇や目が赤く腫れている
  • 飲食を嫌がる、水分摂取が少ない

特に乳児の発疹は、状態が急変することがあるため、心配な場合はすぐに受診してください。

家庭でできること

医療機関を受診するまでの間、ご家庭でできることがあります:

  1. 清潔を保つ
    • ぬるめのお湯で優しく体を洗う
    • 刺激の少ない石鹸を使用する
  2. かゆみへの対応
    • 爪を短く切り、掻きむしらないようにする
    • 室温は涼しめに保ち、湿度を適切に調整する
    • 綿の柔らかい服を着せる
  3. 水分補給
    • 特に発熱を伴う場合は、こまめに水分を与える
  4. 安静にさせる
    • 体力の回復を優先する
  5. 感染予防
    • 感染症が疑われる場合は、他の子どもとの接触を避ける

すみだ両国まちなかクリニックでのサポート

当院では、お子さまの発疹について以下のような診察・検査を行っています:

  • 詳しい問診と身体診察
    • 発疹の特徴、広がり方、随伴症状を確認
    • 発疹以外の全身状態を確認
  • 必要に応じた検査
    • 迅速検査(溶連菌など)
    • 必要に応じて血液検査(炎症反応、血球数などを確認)
  • 必要に応じた迅速検査の実施
    • 症状に応じて適切な検査を選択
    • 原因特定のための検査を実施
  • 適切な治療方針の提案
    • 発疹の原因に応じた治療法を提案
    • かゆみや痛みに対する症状緩和の方法を指導
    • 感染症の場合は登園・登校の目安について説明
  • 経過観察とフォローアップ
    • 症状の変化に応じて治療内容を調整
    • 必要に応じて再診の日程を調整

専門医療機関との連携

当院で対応が難しい場合や、より詳しい検査が必要な場合は、連携医療機関をご紹介します:

  • エコー、CT、MRI、レントゲン、心電図検査などが必要な場合
  • 重症のアレルギー反応や皮膚疾患で専門的な治療が必要な場合
  • 川崎病など重篤な疾患が疑われる場合
  • 入院治療が必要な場合

発疹予防のためのワクチン接種

以下の発疹性疾患はワクチン接種で予防できます:

  • 麻疹・風疹(MRワクチン)
  • 水痘(水ぼうそうワクチン)

定期接種の時期を逃さず受けることで、重症化を防ぐことができます。予防接種のスケジュールについては、当院でもご相談いただけます。

まとめ

  • 小児期の全身に広がる赤い発疹には、様々な原因があります
  • 発疹の特徴、随伴症状、全身状態によって緊急性が異なります
  • 発熱や全身状態の悪化を伴う発疹は早めに受診しましょう
  • すみだ両国まちなかクリニックでは、適切な診断と治療、そして必要に応じた専門医療機関への紹介を行っています

お子さまの発疹でご心配の際は、すみだ両国まちなかクリニックまでお気軽にご相談ください。早期の適切な対応が、お子さまの回復と保護者の方の安心につながります。

WEB予約WEB予約
LINE公式LINE公式
電話する電話する