小児科症状
長引く高熱が3日以上続く
「子どもの熱が3日以上下がらない」「解熱剤を使っても一時的にしか効かず、また熱が上がってくる」
このような状況は、保護者の方にとって大きな不安となるでしょう。子どもの高熱が長引く場合、様々な原因が考えられます。適切な診断と治療のために、早めの受診が重要です。
長引く高熱の主な原因
子どもの3日以上続く高熱には、以下のような原因が考えられます:
- ウイルス感染症
- インフルエンザ、アデノウイルス、EBウイルスなど
- 単純なかぜでも、時に5〜7日熱が続くことがある
- 細菌感染症
- 肺炎、中耳炎、尿路感染症、扁桃炎など
- 抗生物質による治療が必要になることが多い
- 小児特有の疾患
- 川崎病(発熱に加え、発疹、目の充血、口唇の発赤などが見られる)
- 若年性特発性関節炎
- 周期性発熱症候群
- その他
- 自己免疫疾患
- まれに悪性腫瘍
こんな症状があれば要注意
以下のような症状を伴う場合は、早めに受診することをお勧めします:
- 3日以上続く38.5度以上の発熱
- ぐったりして元気がない、顔色が悪い
- 水分をあまり取らない、おしっこの回数が減っている
- 呼吸が速い、息づかいが荒い
- 嘔吐や下痢が続く
- 発疹が出ている
- 首のこり、頭痛、意識がはっきりしない
- 熱が下がった後も咳や鼻水が長引く
特に乳児(3ヶ月未満)の発熱は、重篤な感染症のリスクが高いため、すぐに受診が必要です。
家庭でできること
医療機関を受診するまでの間、ご家庭でできることがあります:
- 水分補給を十分に
- 熱があると脱水になりやすいため、こまめに水分を与える
- スポーツドリンクを薄めたもの、麦茶などが適している
- 体温管理
- 解熱剤(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)は医師の指示に従って使用
- 熱が高くても、元気があって水分がとれていれば、無理に解熱剤を使う必要はない場合も
- 楽な服装・環境を
- 熱がこもらないよう、薄着にする
- 室温は28度前後、湿度50〜60%を目安に調節
- 安静にさせる
- 無理に遊ばせず、体力の回復を優先する
いつ受診すべきか
- 3日以上続く高熱(38度以上)
- 解熱剤を使っても一時的にしか効果がない
- 前述の「要注意」症状がある
- 夜間に急激に熱が上がり、機嫌が極端に悪くなった
- 熱性けいれんを起こした(初めての場合は必ず受診を)
乳幼児の発熱は、大人と違い急激に状態が悪化することがあります。「様子を見よう」と思っても、心配な点があれば迷わず受診してください。
すみだ両国まちなかクリニックでのサポート
当院では、お子さまの長引く高熱に対して以下のような診察・検査を行っています:
- 詳しい問診と身体診察
- 咽頭、耳、肺、腹部など全身の診察で感染源を探る
- 発疹の有無や特徴を確認
- 必要に応じた検査
- 迅速検査(インフルエンザ、溶連菌など)
- 尿検査(尿路感染症の可能性)
- 血液検査(炎症反応、血球数などを確認)
- 最新の検査機器「ID NOW」を導入
- 陽性の場合は最短5分、陰性でも13分以内に結果が得られます
- PCR検査と同等の精度を持ち、陽性一致率93.3%、陰性一致率98.4%と報告されています
- 鼻腔からの検体採取で、侵襲性が低く、検査時の不快感を最小限に抑えます
- 適切な治療方針の提案
- ウイルス感染症なのか細菌感染症なのかを見極め、適切な治療を提案
- 解熱剤の適切な使用方法の指導
- 経過観察とフォローアップ
- 症状の変化に応じて治療内容を調整
- 重症化のリスクがある場合は入院施設のある医療機関をご紹介
専門医療機関との連携
当院で対応が難しい場合や、より詳しい検査が必要な場合は、連携医療機関をご紹介します:
- エコー、CT、MRI、レントゲン、心電図検査、肺機能検査などが必要な場合
- 専門的な治療が必要と判断される場合
- 入院治療が必要な場合
まとめ
- 小児の3日以上続く高熱は様々な原因があり、適切な診断が重要です
- 水分摂取、体温管理など家庭でのケアを行いながら、早めに受診しましょう
- すみだ両国まちなかクリニックでは、適切な検査と診断、そして必要に応じた専門医療機関への紹介を行っています
お子さまの発熱でご心配の際は、すみだ両国まちなかクリニックまでお気軽にご相談ください。早期の適切な対応が、お子さまの回復と保護者の方の安心につながります。