内科症状
胸のドキドキ・動悸が続く…それ、ただの緊張じゃないかも?
「ちょっとしたことで胸がドキドキして息苦しくなる」「寝転がっていても心臓の鼓動が急に速くなる感じがする」。
こうした“動悸”と呼ばれる症状は、緊張や興奮など一時的なものなら心配いらない場合が多いです。でも、頻繁に動悸が起こったり、長時間続いたりするなら、ただの緊張やストレスではなく、不整脈などの心臓やホルモンの問題が隠れているかもしれません。ここでは、長引く動悸の原因や受診の目安をまとめました。
動悸ってどんな状態?
- 心臓の鼓動が強く、速く感じる:まるで“胸をドンドン叩かれている”ような感覚
- 脈が飛んだり、乱れたり:不規則な拍動を自覚する
- 息切れやめまいを伴う:動悸がひどいと呼吸が苦しくなったり、ふらつくこともある
もともと緊張しやすい人は、ちょっとしたストレスやカフェインの摂りすぎで起こる場合もありますが、頻度が多かったり日常生活に支障が出るなら原因を探る必要があります。
2. 考えられる主な原因
- 不整脈(期外収縮・心房細動など)
心臓のリズムが乱れる不整脈は、動悸や胸の違和感の代表的な原因。
- 貧血や甲状腺疾患
体内の酸素運搬能力が落ちたり(貧血)、甲状腺ホルモンの異常(甲状腺機能亢進症など)で代謝が上がり、心拍数が速くなる。 - パニック障害や不安障害
急に胸がドキドキし、息苦しく感じる“パニック発作”を起こすことも。精神的ストレスが強いときに動悸が増えるなら、心療内科的アプローチが有効。 - 高血圧や心臓病
長期的な高血圧や心臓の構造異常があると、動悸や息切れが慢性的に起こる場合がある。 - カフェインやアルコールの過剰摂取
コーヒーやエナジードリンクを大量に飲む習慣、夜の過度なアルコールなども、一時的に動悸を引き起こしやすい。
こんな症状があれば要注意
- 1日に何度も動悸が起こり、収まらないまま数分以上続く
- 立ちくらみやめまい、呼吸困難も伴う
- 脈が極端に速い(100〜150拍以上/分) or 遅い(50拍以下/分)が続く
- 胸の痛みや圧迫感、冷や汗などを感じる
- ストレスや緊張と無関係な場面で起こる動悸が増えている
こうした症状が見られる場合、自己判断で放置すると大きな病気のサインを見逃す恐れがあります。早めに医療機関で相談を。
日常でできるセルフケア
- 生活習慣の見直し
- カフェイン(コーヒー、紅茶、エナジードリンク)やアルコールの量を控える
- 夜更かしやスマホ使用を減らして質の良い睡眠を取る
- 軽い運動を取り入れる
- 適度なウォーキングやストレッチで、心肺機能の向上やストレス解消につなげる
- ストレスマネジメント
- 深呼吸や簡単な瞑想、趣味の時間などで心をリラックスさせる習慣をつくる
これだけでも動悸が軽減する場合がありますが、効果を感じにくいなら専門家のチェックがおすすめです。
当院でのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、動悸に悩む方を対象に以下のようなサポートを行っています。
- 問診などにより、不整脈の有無をチェック
- 必要に応じて甲状腺機能や貧血の検査で身体面の異常を探る
- ストレス性の動悸が疑われる場合は、心療内科的アプローチ(カウンセリングや薬物療法)をご提案
- 重症例や他の心疾患が疑われる際は、循環器専門医療機関との連携もスムーズに行う
長引く動悸や胸のドキドキは、日常生活のクオリティを下げるだけでなく、重症化すると大きな病気につながることも。少しでも「いつもと違う」と感じるなら、お気軽にご相談ください。早めに原因を見極め、最適な治療やケアを受けることで、落ち着いた毎日を取り戻す一歩になるでしょう。