内科症状
足の親指など関節の激痛・腫れ─ただの関節炎じゃないかも?
「朝起きたら、足の親指の関節が腫れて触るだけでも激痛…」「ちょっとぶつけただけで涙が出るほど痛い」
もしそんな症状があるなら、痛風を疑ってみませんか? 足の親指の付け根に出る“激痛”は、痛風の代表的な症状のひとつ。中高年の男性だけでなく、近年は生活習慣の変化から若年層や女性にも見られるようになりました。単なる関節炎ではなく、尿酸値のコントロールがうまくいっていないサインかもしれません。
どんな症状? 痛風を疑うポイント
- 足の親指の付け根に突発的な激痛が走り、赤く腫れる
「風が当たるだけで痛い」「寝ていても痛みで目が覚める」と表現されるほど。 - 発作は1〜2週間ほど続く
その後いったん治まっても、再発を繰り返すうちに広範囲の関節に影響が出ることも。 - その他の関節にも発症する可能性
足首やひざ、手指の関節などにも起こり得る。
このような症状がある人は、血液中の尿酸値が高くなっていることが多く、いわゆる「高尿酸血症」が痛風の発作を引き起こす原因です。
なぜ痛風が起きるの?
- 体内の尿酸が増加
- プリン体を多く含む食品(肉類、ビールなど)を過剰摂取し続ける
- 遺伝や腎機能の低下などが重なり、尿酸の排出がうまくいかない
- 尿酸が関節に結晶化
- 血中尿酸値が高くなり続けると、針状の結晶が関節にたまって炎症を起こす
- これが痛風発作と呼ばれる激痛の原因
- 生活習慣も大きく影響
- 運動不足や肥満、飲酒量の増加などがリスクを高める
こんな症状が続くなら要注意
- 激しい痛みで歩くのも困難
足をつくのがつらい、少し触れただけで大声を上げるほど痛い - 関節の発赤・腫れが2〜3日以上改善しない
指だけでなく足首やひざにも腫れが広がる場合は重症化の恐れ - 発作が治まったあとも足の違和感や鈍痛が残る
痛みが消えても、尿酸値が高い状態なら次の発作が起こるリスク大
2回目以降の発作はより広範囲の関節に及ぶこともあるため、毎回「そのうち治るから」と放置するのは危険です。
家庭でできる対処と予防
- 発作時は冷却・安静
- 痛みが強いときは無理に動かさず、患部を冷やして炎症をやわらげる
- ただし冷やしすぎて血行が悪くなると逆効果になる場合も。適度な冷却がポイント
- 水分をしっかり摂る
- 尿酸は尿として排出されるため、十分な水分補給で体内の尿酸値を抑える効果が期待できる
- 食生活・生活習慣の見直し
- ビール・レバー・肉類などプリン体の多い食品を控えめに
- 適度な運動や体重管理で肥満を防ぐ
- 尿酸値のコントロール
- 自己判断で薬をやめたり再開したりせず、医師の指示を守る
- 検査で高尿酸血症と言われたら、継続的に数値をチェックすることが大切
すみだ両国まちなかクリニックでのサポート
当院では、足の親指などの関節痛・腫れを訴える患者さんに下記のような対応を行っています。
- 血液検査(尿酸値や炎症反応)で痛風の可能性を評価
- 痛風発作時の痛みを和らげる薬(NSAIDsなど)や、長期的に尿酸値をコントロールする薬の処方
- 食事や運動などの生活指導を併せて行い、再発を防ぐサポート
「足の関節が腫れて痛む」「夜中に激痛で目が覚める」という症状があるなら、どうぞ無理をせず早めにご相談ください。痛風は発作のたびに関節ダメージが蓄積する可能性も高く、早期に原因を突き止め、生活習慣を改善することが肝心です。すみだ両国まちなかクリニックがあなたの健康をしっかりサポートします。