内科症状

コレステロール値が高いと指摘された

「健康診断で“コレステロール値が高いから注意”と言われた」「LDLコレステロールが基準を超えていたけど、症状は特にないんだよな…」
こうした声はよく耳にします。しかし、高コレステロール(脂質異常症)を放置すると、動脈硬化が進行し、将来的に心筋梗塞や脳卒中といった重大な疾患を引き起こすリスクが高まるのです。自覚症状が少ないからこそ、「大したことない」と思われがちですが、早めの対策が大切と言えるでしょう。

コレステロールってそもそも何?

コレステロールは、細胞膜やホルモンを作るうえで欠かせない脂質の一種。体にとって重要な役割を果たしますが、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が過剰になると血管内で酸化し、動脈硬化を進めてしまいます。
一方、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少ないのも、血管内の余分なコレステロールを回収しにくくなるため、やはり動脈硬化リスクが高まります。

こんな方は要注意

  • 健康診断で“脂質異常症”や“LDL高値”と指摘された
  • 血圧や血糖値もやや高めといわれている
  • 運動不足や偏った食事が続いている
  • 喫煙・過度の飲酒習慣がある
  • 家族に心筋梗塞や脳卒中の既往が多い

こうした要因が重なると、将来の心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中)が起こる確率が一気に上がるのです。自覚症状がないうちに動脈硬化が進行し、ある日突然重大な病気が発症するケースも少なくありません。

コレステロール値が高いときの対策

  1. 食生活の見直し
    • 飽和脂肪酸の多い食品(バター、脂身の多い肉、揚げ物)を控えめに
    • 魚、野菜、大豆製品、果物などバランスよく摂ることで、不足しがちなビタミン・ミネラルを補う
    • 外食時は可能な限り“低脂質・塩分控えめ”のメニューを選ぶ
  2. 運動習慣をつける
    • ウォーキングや軽いジョギング、スイミングなど有酸素運動はLDLコレステロールを下げる効果が期待
    • 週に3〜5回、1回30分程度を目標に継続
    • 運動することでHDLコレステロール(善玉)が増え、動脈硬化の進行を防ぐ助けになる
  3. 適正体重の維持
    • BMIが高めの方は、徐々に体重を落とすだけでも脂質プロファイルの改善が見込める
    • 食事制限だけに頼らず、運動や生活リズム全体を見直す
  4. 禁煙や飲酒制限
    • タバコは血管を傷つけ、動脈硬化を促進する大きな要因。
    • アルコールも過度に摂ると中性脂肪が増加し、脂質異常症を助長する可能性がある

生活習慣だけでは改善しない場合

食事や運動で改善が見られないときは、脂質異常症用の薬(スタチン、フィブラート系、エゼチミブなど)が処方されることもあります。

  • スタチン系:LDLコレステロールを効果的に下げる
  • フィブラート系:中性脂肪が高い人に有効
  • 服薬開始後も、定期的に血液検査で効果や副作用をチェックする必要あり

「薬は一生飲み続けるの?」と不安を感じる方もいますが、医師の指導のもと生活習慣を大きく改善できれば、減薬や服薬終了が視野に入る場合も。

こんな症状に要注意

  • 胸の圧迫感・動悸・息切れ
  • 足のしびれや歩行時の痛み(末梢血管の狭窄が疑われる)
  • 脳梗塞の前兆(片側のしびれ、ろれつが回らない、視野が狭いなど)

これらは動脈硬化が進行した結果、血管の狭窄や閉塞が起きているサインかもしれません。早急に循環器科など専門医療機関の診断が必要になるケースがあります。

すみだ両国まちなかクリニックでのサポート

当院では、「コレステロール値が高い」と指摘されて来院された方に対し、総合的な検査と生活習慣指導を行っています。

  • 血液検査(LDL、HDL、トリグリセリド、HbA1c など)で脂質異常の度合いや糖尿病リスクを確認
  • 血圧測定やその他の生活習慣病(高血圧、糖尿病)との関連をチェック
  • 食事・運動指導:家族や職場環境に合わせた具体策を一緒に考える
  • 必要に応じて薬物療法(スタチン、エゼチミブなど)を開始し、副作用や効果を定期的に評価
  • 万一、重度の動脈硬化や心臓病の疑いがある場合は、循環器の専門医療機関と連携して検査・治療を進める

「症状がないのに治療が必要?」 と思われるかもしれませんが、自覚症状のないうちに動脈硬化が進み、将来的な心筋梗塞や脳卒中につながる可能性が高いのが高コレステロール値の怖いところです。

まとめ

  1. 放置厳禁:コレステロール値が高い状態を長期化させると、動脈硬化が進み大きなリスクを伴う
  2. 生活習慣改善が鍵:食事・運動・禁煙・節酒などでLDLコレステロールを抑え、HDLを上げる効果が期待
  3. 薬物療法の選択肢:必要時は適切な薬を使うことで、心血管リスクを下げることが可能
  4. 定期検査が重要:血液検査や健診で指摘されたら、なるべく早く医師に相談しよう

コレステロール値が高めとわかった今が、生活習慣を見直す良いタイミングです。すみだ両国まちなかクリニックでは、患者さん一人ひとりの状況や目標に合わせ、生活習慣病の予防・改善をしっかりサポートします。どうぞお気軽にご相談ください。

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