内科症状

首の腫れ・動悸や体重変化がある

「最近、首の前あたりが腫れてきたような気がする」「動悸がして寝つけないうえに体重まで増えたり減ったり…」
こんな症状に心当たりはありませんか? もし首の腫れとあわせて動悸や体重変化といった全身の不調を感じるなら、甲状腺の病気が隠れている可能性があります。甲状腺は首の前側にある小さな臓器ですが、体の代謝をコントロールするホルモンを分泌しており、働きが乱れると倦怠感・体重増減・動悸など、多彩な症状が出やすいのが特徴です。

なぜ首の腫れ・動悸・体重変化が起こるの?

甲状腺ホルモンは、全身の代謝やエネルギー産生をコントロールする重要なホルモンです。過剰になると心拍数が増え、動悸や興奮状態、体重減少につながり、不足すると代謝が落ちて倦怠感やむくみ、体重増加をもたらします。

  1. 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)
    • 甲状腺ホルモンが出すぎる状態
    • 動悸や多汗、体重減少、手のふるえなどが代表的
    • 首の腫れ(甲状腺の腫大)が目立つことも
  2. 甲状腺機能低下症(橋本病など)
    • 甲状腺ホルモンが不足する状態
    • 倦怠感や体重増加、寒がり、むくみ、脱毛などが起こりやすい
    • 首の腫れが緩やかに進行することもある
  3. 甲状腺結節・腫瘤
    • 良性の結節やのう胞から、悪性腫瘍までさまざま
    • 動悸や体重変化がなくても首のしこりに気づくケースがある

このように、首の腫れ+全身症状という組み合わせは、甲状腺の疾患を疑う重要なサインといえるでしょう。

こんな症状が続くなら要注意

  • 首の前あたりが腫れて触るとゴリゴリした感覚がある
  • 動悸がして、寝つきが悪い・日中も落ち着かない
  • 体重が急に増えた or 減った(食事量が変わらないのに)
  • 倦怠感、脱毛、肌荒れ、寒がり or 暑がりが強い
  • 家族に甲状腺の病気を持つ人がいる(遺伝的要因も)

自己判断で「太っただけ」とか「ストレスのせい」と見過ごすと、病状を悪化させるリスクがあります。

甲状腺の病気を疑うときの検査・診断

  1. 血液検査(甲状腺ホルモン値、抗体)
    • TSH、FT3、FT4など甲状腺ホルモン量を計測
    • 橋本病やバセドウ病など自己免疫性疾患の有無をチェック
  2. 超音波(エコー)検査
    • 甲状腺の大きさ、形、結節の有無などを可視化
    • 良性か悪性かを見分けるための手がかりになる
  3. 必要に応じて細胞診やCT検査
    • 腫瘍や結節が疑われる場合は、穿刺細胞診など詳細な検査を行う

こうした検査で具体的な原因を特定し、最適な治療方針を立てることができます。

治療・ケアの方法

  • 薬物療法
    • 甲状腺機能亢進症には抗甲状腺薬やβブロッカーを使い、ホルモンの過剰分泌を抑制
    • 橋本病など甲状腺機能低下症には、足りないホルモンを補う甲状腺ホルモン薬を投与
  • 手術
    • 甲状腺が大きく腫れて気管や食道を圧迫する、悪性腫瘍が疑われる場合などは外科的切除を考慮
  • 定期検査と生活習慣
    • 症状が安定しても、定期的な血液検査やエコー検査が必要
    • ストレスや生活リズムの乱れはホルモンバランスに影響するため、無理のない生活を心がける

当院でのサポート

すみだ両国まちなかクリニックでは、首の腫れや動悸、体重変化などの症状がある患者さんに対し、以下のような診療を行っています。

  1. 問診・視診・触診
    • 首の腫れやしこりの有無、脈拍の早さ、体重推移などを確認
  2. 血液検査など
    • 甲状腺ホルモンの値や抗体の有無、甲状腺の状態を調べ、バセドウ病や橋本病、結節の疑いを総合判断
  3. 必要に応じた治療・生活指導
    • 薬物療法や定期フォローアップ、食事・睡眠などの生活習慣アドバイス
  4. 専門医療機関との連携
    • 手術が必要、あるいは悪性の疑いが強い場合などは、甲状腺専門外来や内分泌外科への紹介でスムーズな治療をサポート

「首の腫れなんて気のせいかな」「動悸があるけど、単なるストレスかも」と放置していると、症状が進行して日常生活に大きな支障をきたす恐れも。
早めの検査と適切な治療で、ホルモンバランスを安定させて元気を取り戻す一歩を踏み出しましょう。

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