内科症状
動悸と体重変化が急にある
「最近、急に心臓がドキドキして落ち着かない」「特に食事制限をしていないのに、体重が短期間で減少した(または増加した)」
こうした動悸(どうき)と急激な体重変化が同時に起こる場合、単なるストレスや生活習慣の乱れだけでなく、ホルモンバランスの異常や循環器疾患など、様々な健康問題が潜んでいる可能性があります。特に甲状腺の働きに異常がある場合に、このような症状の組み合わせが現れやすいことが知られています。早めに適切な診断を受けることで、症状の改善と合併症の予防につながります。
動悸と体重変化の主な原因
- 甲状腺機能異常
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など):甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、代謝が亢進する。動悸、食欲増加にもかかわらず体重減少、多汗、手の震え、眼球突出などが特徴
- 甲状腺機能低下症(橋本病など):甲状腺ホルモンの分泌不足により、代謝が低下する。疲れやすさ、寒がり、体重増加、むくみ、脱毛などが起こる
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など):甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、代謝が亢進する。動悸、食欲増加にもかかわらず体重減少、多汗、手の震え、眼球突出などが特徴
- 循環器系の問題
- 不整脈:心房細動や頻脈性不整脈では、動悸や息切れ、めまいなどが生じ、長期間続くと体重減少につながることも
- 心不全:心臓のポンプ機能低下により、むくみや体重増加、動悸、息切れが起こる
- 不整脈:心房細動や頻脈性不整脈では、動悸や息切れ、めまいなどが生じ、長期間続くと体重減少につながることも
- 糖尿病・代謝性疾患
- 糖尿病(特に1型や未治療の2型):高血糖により多飲多尿、体重減少が起こり、循環器への負担から動悸を感じることもある
- 副腎機能異常:ホルモンバランスの乱れで体重変化と動悸を引き起こすことがある
- 糖尿病(特に1型や未治療の2型):高血糖により多飲多尿、体重減少が起こり、循環器への負担から動悸を感じることもある
- 精神・神経的要因
- 不安障害・パニック発作:強い不安感とともに動悸、発汗、震えなどが現れ、食欲変化から体重変動につながることも
- 過換気症候群:過度の呼吸で動悸や息苦しさを感じる
- 不安障害・パニック発作:強い不安感とともに動悸、発汗、震えなどが現れ、食欲変化から体重変動につながることも
- その他
- 貧血:赤血球や鉄分の不足により、動悸や疲労感が生じる
- 薬剤の影響:一部の薬(甲状腺薬、気管支拡張薬、抗うつ薬など)で動悸や体重変化が起こることがある
- 貧血:赤血球や鉄分の不足により、動悸や疲労感が生じる
こんな症状があれば要注意
- 安静時にも感じる持続的な動悸
- 短期間(1~2ヶ月)で5%以上の意図しない体重変化
- 動悸と同時に息切れ、めまい、胸痛がある
- 脈が不規則、または極端に早い・遅い
- 首の前側(甲状腺部分)の腫れや違和感
- 寝汗や手の震え、極端な暑がり・寒がり
- むくみが急に出現し、体重が増加
- 異常な疲労感や筋力低下
このような症状が見られる場合、背景に重要な健康問題が隠れている可能性があります。自己判断せず、医療機関での評価をおすすめします。
生活習慣での注意点
- バランスの良い食事
- 極端な食事制限や過食を避け、規則正しい食事時間を心がける
- 塩分の取りすぎに注意(特に心臓や腎臓に問題がある場合)
- カフェインやアルコールの摂取を控えめに(動悸を悪化させる可能性)
- 極端な食事制限や過食を避け、規則正しい食事時間を心がける
- 適切な運動と休息
- 過度な運動や疲労を避ける
- 十分な睡眠時間を確保する
- リラクゼーション法(深呼吸、瞑想など)を取り入れる
- 過度な運動や疲労を避ける
- 体重のモニタリング
- 定期的に同じ条件(朝食前など)で体重を測定し、変化を記録
- 急激な増減があれば医師に相談
- 定期的に同じ条件(朝食前など)で体重を測定し、変化を記録
- ストレス管理
- 過度のストレスは自律神経に影響し、動悸を誘発することも
- ストレス解消法を見つけ、取り入れる
- 過度のストレスは自律神経に影響し、動悸を誘発することも
いつ受診すべき?
- 動悸が頻繁に起こり、日常生活に支障がある
- 1~2ヶ月で3kg以上の意図しない体重変化がある
- 動悸と同時に胸痛、強い息切れ、めまい、失神がある(緊急受診が必要)
- 脈が極端に速い(100回/分以上)、または不規則
- 既往歴に心臓病や甲状腺疾患がある
特に動悸と胸痛が同時に起こる場合や、失神を伴う場合は、緊急性が高いため迅速な受診が必要です。
診察・検査で何がわかる?
- 問診と診察
- 症状の特徴、発症時期、生活状況などを詳しく聞き取り
- 脈拍、血圧、体温、呼吸などのバイタルサインをチェック
- 甲状腺の触診、心音・肺音の聴診
- 症状の特徴、発症時期、生活状況などを詳しく聞き取り
- 基本的な検査
- 血液検査:甲状腺ホルモン(TSH、FT3、FT4)、血糖値、電解質、貧血の有無など
- 心電図:不整脈や心筋の状態を評価
- 尿検査:腎機能や糖の排泄状況をチェック
- 血液検査:甲状腺ホルモン(TSH、FT3、FT4)、血糖値、電解質、貧血の有無など
- 必要に応じた精密検査
- ホルター心電図:24時間の心電図モニタリング
- 甲状腺エコー:甲状腺の大きさや形態を確認
- 胸部レントゲン・心エコー:心臓の大きさや機能を評価
- 負荷心電図:労作時の心臓の反応を調べる
- ホルター心電図:24時間の心電図モニタリング
すみだ両国まちなかクリニックでのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、動悸や体重変化を訴える患者さんに対し、下記のような診療を行っています。
- 丁寧な問診と診察
- 症状の詳細な経過、日常生活への影響、ストレス状況などを確認
- 脈拍やリズムの確認、血圧測定、甲状腺の触診など
- 症状の詳細な経過、日常生活への影響、ストレス状況などを確認
- 基本的な検査
- 血液検査(甲状腺機能、血糖値、電解質、貧血検査など)
- 尿検査
- バイタルサイン(脈拍、血圧、体温など)の測定
- 血液検査(甲状腺機能、血糖値、電解質、貧血検査など)
- 初期治療とアドバイス
- 検査結果に基づいた薬物療法の検討
- 生活習慣の改善アドバイス
- 症状管理のためのセルフケア指導
- 検査結果に基づいた薬物療法の検討
- 専門医療機関との連携
- 甲状腺疾患が疑われる場合は内分泌内科へのご紹介
- 不整脈や心疾患が疑われる場合は循環器内科へのご紹介
- 精密検査(心電図、24時間心電図、甲状腺エコー、心エコーなど)が必要な場合は連携医療機関をご案内
- 専門的な治療開始後も、日常的な健康管理をサポート
- 甲状腺疾患が疑われる場合は内分泌内科へのご紹介
「ストレスのせいだろう」「しばらく様子を見れば治るだろう」と自己判断せず、動悸と体重変化が続く場合は早めにご相談ください。
特に甲状腺機能異常は、適切な治療で症状が大きく改善することが多いため、早期発見と治療開始が重要です。
すみだ両国まちなかクリニックでは、症状の原因を総合的に評価し、あなたの状態に合わせた対応で健康回復をサポートいたします。