内科症状
軽い衝撃で骨折しやすい
「ちょっとぶつけただけなのに骨折してしまった」「転んだ拍子に手首や腰を骨折」
こうした軽い衝撃での骨折が頻繁に起こる場合、単なる不注意や偶然ではなく、骨の強度が低下している可能性があります。特に骨粗鬆症や他の基礎疾患により、骨がもろくなっていることが考えられます。早期発見と適切な対策で、将来的な骨折リスクを減らし、QOL(生活の質)を維持することが大切です。
軽い衝撃で骨折しやすい主な原因
- 骨粗鬆症
- 骨密度が低下し、骨の内部構造が脆くなる病気
- 加齢とともにリスクが上昇し、特に閉経後の女性に多い
- 手首、背骨、大腿骨付近での骨折が特徴的
- 初期は無症状のことが多く、骨折して初めて発見されることも
- 骨密度が低下し、骨の内部構造が脆くなる病気
- 続発性骨粗鬆症(他の疾患による骨の脆弱化)
- 内分泌疾患:甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など
- 栄養障害:カルシウム・ビタミンD不足、極端なダイエットや吸収不良症候群
- 薬剤性:ステロイド薬の長期使用、抗てんかん薬、一部の抗がん剤など
- 内分泌疾患:甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など
- その他の骨代謝疾患
- 骨軟化症:ビタミンD不足により骨の石灰化が障害される
- 骨形成不全症:遺伝的な疾患で、生まれつき骨がもろい
- 多発性骨髄腫:骨に腫瘍ができ、骨を弱くする血液のがん
- 骨軟化症:ビタミンD不足により骨の石灰化が障害される
- 生活習慣要因
- 運動不足による骨密度の低下
- 喫煙、過度の飲酒
- カルシウム・ビタミンD不足の食生活
- 極端な低体重やダイエットの繰り返し
- 運動不足による骨密度の低下
こんな症状があれば要注意
- 軽いぶつけや転倒で骨折した経験がある
- 身長が若い頃より3cm以上縮んでいる
- 背中や腰が丸くなってきた(円背、いわゆる「老人性猫背」)
- 突然の背中や腰の痛み(脊椎圧迫骨折の可能性)
- 閉経後の女性、または65歳以上の男性
- ステロイド薬を3ヶ月以上継続して使用している
- 家族に骨粗鬆症や大腿骨頸部骨折の既往がある
- 栄養不良や極端なダイエットの経験がある
骨粗鬆症は「サイレントディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれ、骨折するまで症状に気づかないことが多いため、リスク要因がある方は積極的な検査をおすすめします。
日常生活での予防と対策
- 適切な栄養摂取
- カルシウムが豊富な食品(乳製品、小魚、緑黄色野菜など)を積極的に摂取
- ビタミンDを含む食品(魚類、きのこ類)や、日光浴による体内でのビタミンD生成
- バランスの良い食事で、タンパク質やビタミンKなども十分に
- カルシウムが豊富な食品(乳製品、小魚、緑黄色野菜など)を積極的に摂取
- 適度な運動
- 骨に適度な負荷をかける運動(ウォーキング、軽い筋トレなど)を定期的に
- バランス能力を高めるエクササイズ(太極拳、ヨガなど)で転倒予防
- 無理のない範囲で、継続できる運動習慣を
- 骨に適度な負荷をかける運動(ウォーキング、軽い筋トレなど)を定期的に
- 転倒予防の環境整備
- 自宅内の段差や障害物をなくす
- 滑りにくい靴を選び、足元に注意
- 手すりの設置や適切な照明で安全確保
- 自宅内の段差や障害物をなくす
- 生活習慣の改善
- 禁煙
- 過度のアルコール摂取を避ける
- 十分な睡眠と休養
- 禁煙
いつ受診すべき?
- 軽い衝撃での骨折を経験した
- 家族に骨粗鬆症の既往があり、自分も心配
- 閉経後の女性、または70歳以上の男性
- 身長が縮んだ、背中が丸くなってきたと感じる
- ステロイド薬を長期間使用している
- 原因不明の背中や腰の痛みがある
早期発見と対策が、将来の骨折予防につながります。定期的な健康診断やリスク評価を受けることをおすすめします。
5.診察・検査で何がわかる?
- 問診と診察
- 骨折の既往歴、家族歴、薬の使用歴などを詳しく確認
- 身長の変化、背中の湾曲、姿勢のチェック
- 骨折の既往歴、家族歴、薬の使用歴などを詳しく確認
- 骨密度検査
- DXA法(デキサ法):X線を用いて骨密度を正確に測定する検査
- 超音波検査:かかとなどで簡易的に骨の状態を評価
- DXA法(デキサ法):X線を用いて骨密度を正確に測定する検査
- 血液・尿検査
- カルシウム、ビタミンD、骨代謝マーカーなどの測定
- 二次性骨粗鬆症の原因となる内分泌疾患などのスクリーニング
- カルシウム、ビタミンD、骨代謝マーカーなどの測定
- 画像検査
- レントゲン:脊椎や骨の変形、既存の骨折の有無を確認
- 必要に応じてCTやMRIで詳細評価
- レントゲン:脊椎や骨の変形、既存の骨折の有無を確認
すみだ両国まちなかクリニックでのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、軽い衝撃での骨折や骨粗鬆症が心配な患者さんに対し、下記のような診療を行っています。
- 丁寧な問診と診察
- 骨折リスク要因の総合的な評価
- 身長測定、姿勢、筋力などのチェック
- 生活環境や転倒リスクの確認
- 骨折リスク要因の総合的な評価
- 基本的な検査
- 血液検査(カルシウム、ビタミンD関連項目など)
- 尿検査
- 問診による骨折リスク要因の評価
- 血液検査(カルシウム、ビタミンD関連項目など)
- 治療と生活指導
- 骨粗鬆症治療薬の処方と管理
- カルシウム・ビタミンDサプリメントの適切な使用法
- 食事・運動療法のアドバイス
- 転倒予防のための生活環境改善の提案
- 骨粗鬆症治療薬の処方と管理
- 専門医療機関との連携
- 骨密度検査(DXA法)が必要な場合は、連携医療機関をご紹介
- レントゲン、CT、MRIなどの画像検査が必要な場合も適切な医療機関をご案内
- 専門的な治療が必要と判断された場合は、整形外科・内分泌内科などへの紹介
- 骨折時の迅速な対応と適切な専門医の紹介
- 骨密度検査(DXA法)が必要な場合は、連携医療機関をご紹介
- 継続的なフォローアップ
- 定期的な骨粗鬆症治療薬の効果と副作用のモニタリング
- 骨折リスクの再評価
- 治療方針の適宜見直し
- 定期的な骨粗鬆症治療薬の効果と副作用のモニタリング
「年だから骨折しやすいのは仕方ない」と諦めず、適切な予防と治療で骨の健康を維持することが可能です。
骨粗鬆症は「サイレントディジーズ」と呼ばれ、骨折するまで気づかないことも多いため、リスク要因がある方は早めの相談をおすすめします。
すみだ両国まちなかクリニックでは、骨の健康に関する総合的な評価と、必要に応じた治療・予防策の提案で、いつまでも活動的な生活を送るためのサポートをいたします。