強迫性障害

強迫性障害（OCD）でお悩みの方へ

「手を何度洗っても汚れている気がして落ち着かない」「外出後、ドアやガスの元栓が気になって家に戻る」

こうした不安や行為を「おかしいかも」と思いつつもやめられないのが、強迫性障害（OCD）の特徴です。生活上の支障を招くほど不安や確認行為が続く場合、専門的な治療が必要かもしれません。当院では、かかりつけ医として一次受け診療を行い、必要に応じて専門機関と連携してサポートいたします。

こんなお悩みありませんか？

• ささいな汚れが気になり、何度も手を洗ったり消毒しないと不安
• 家を出た後、鍵やガス、電気を繰り返し確認しなければ落ち着かない
• 「きちんと確認したはず」と思っても、頭から不安が離れない
• 不安に耐えきれず、日常生活や仕事が遅れがちになる
• 周囲から「気にしすぎ」「大丈夫だよ」と言われても、自分ではやめられない

上記のような行動や考えが本人もつらいのにやめられない状態が続く場合は、強迫性障害（OCD）の可能性があります。

強迫性障害（OCD）の特徴・原因

強迫性障害（OCD）は、「強迫観念」と「強迫行為」が組み合わさって起こります。

• 強迫観念：汚染、不完全さ、加害恐怖など、頭から離れない不安な考え
• 強迫行為：その不安を解消するために行われる洗浄、確認、数を数えるなどの行動

こうした思考・行為を本人も不合理とわかっていてもやめられないのが特徴です。原因としては、脳内の神経伝達物質バランスの乱れやストレス、性格的傾向（完璧主義など）が絡み合っていると考えられています。

当院での診療方針・できること

当院は、強迫性障害が疑われる患者さんに対し、以下のような診療を行います。

1. 問診・必要な検査
   • いつ頃からどのような不安や行為が始まったかを詳しく伺い、身体的疾患が関わっていないかチェックします。
2. 薬物療法（SSRIなど）
   • 強迫観念を和らげるために、抗うつ薬（SSRI）や抗不安薬を処方することがあります。状態を見ながら必要に応じて調整していきます。
3. 生活習慣やストレス要因の見直し
   • 睡眠不足や過度なストレスは症状を悪化させる要因となります。生活リズムを整えるアドバイスも行い、症状改善をサポートします。

専門的治療・重症例への対応

強迫性障害（OCD）は、認知行動療法（特に曝露反応妨害法：ERP）が効果的とされています。当院では、薬物療法による症状緩和と並行し、専門的な行動療法やカウンセリングが必要と判断される場合に、精神科病院や専門のカウンセリング施設と連携いたします。
症状が強く日常生活に大きな支障が出ている方でも、適切な治療アプローチを組み合わせることで改善が期待できます。

よくあるご質問（Q&A形式）

Q1. 汚れが気になる程度では、病気じゃないですよね？
A. 「汚れや確認が気になる」は誰にでも多少あることですが、日常生活に支障が出るほど繰り返す場合や、本人が強い苦痛を感じている場合は治療の対象になります。

Q2. 薬をずっと飲まないといけないのでしょうか？
A. 症状の程度によりますが、落ち着いてきたら医師の指示で減薬し、最終的に中止できるケースもあります。薬を使わずに完全に抑えるのが難しい場合もありますが、その際は専門療法との併用を検討します。

まずはお気軽にご相談ください

強迫性障害は「性格の問題」ではなく、脳内の神経伝達やストレスが絡む疾患です。やめたくてもやめられない行為や考えに苦しんでいる場合、すみだ両国まちなかクリニックへご相談ください。早期に適切な治療を始めるほど、日常生活への支障を減らせる可能性が高まります。