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急性上気道炎

症状・疾患の概要

急性上気道炎は、鼻や喉、喉頭などの上気道に炎症が生じる疾患で、風邪(かぜ)として広く知られています。ウイルスや細菌が主な原因であり、特に冬季に多く発生します。症状は軽度から重度まで様々で、多くの場合は自然に回復しますが、症状が重い場合や長引く場合は医師の診察が必要です。

症状について

急性上気道炎の主な症状は次の通りです。

  • のどの痛み:乾燥感や違和感、痛みが現れます。
  • 鼻水・鼻づまり:鼻水が止まらなかったり、鼻が詰まって息苦しさを感じることがあります。
  • :乾いた咳や痰の絡む咳が出ます。
  • 発熱:軽度から中等度の発熱が見られることがあります。
  • 倦怠感:全身のだるさや疲労感を伴うことが多いです。

これらの症状は、通常1週間ほどで改善しますが、悪化したり長引く場合は他の疾患の可能性も考えられます。

診断と検査について

急性上気道炎は、主に症状や病歴から診断されます。診断時には、次のような項目が確認されます。

  • 問診:発症時期、症状の進行具合、過去の病歴を確認します。
  • 身体診察:のどや鼻の状態、呼吸音を確認します。
  • 必要に応じて、インフルエンザや溶連菌感染の疑いがある場合、咽頭拭い液検査やインフルエンザ迅速検査などが行われます。

通常は特別な検査を必要としませんが、重篤な感染症が疑われる場合は追加の検査が行われることがあります。

治療法について

急性上気道炎の治療は、主に対症療法となります。ウイルスが原因であることが多いため、自然治癒を待ちながら症状を和らげることが重要です。

対症療法

  • 解熱鎮痛薬:発熱やのどの痛み、頭痛に対して使用されます(アセトアミノフェンなど)。
  • 鎮咳薬:咳がひどい場合には、鎮咳薬を使用します。
  • 去痰薬:痰が絡む場合には、痰を出しやすくする去痰薬が処方されることがあります。
  • 抗ヒスタミン薬:鼻水や鼻づまりを緩和するために使用されることがあります。

抗生物質

急性上気道炎の大部分はウイルス感染が原因のため、通常は抗生物質は使用しません。ただし、細菌感染が疑われる場合や、症状が悪化した場合には抗生物質が処方されることがあります。

自宅療養

十分な休息と水分補給が重要です。室内の湿度を保ち、乾燥を防ぐことも喉や鼻の症状の軽減に役立ちます。また、無理に体を動かさず、安静に過ごすことが回復を早めます。

予防について

急性上気道炎の予防には、次のような基本的な生活習慣が効果的です。

  • 手洗い・うがい:外出後や食事前には、こまめに手を洗い、うがいを行うことでウイルスや細菌の侵入を防ぎます。
  • マスクの着用:特に風邪の流行時期や人混みに出かける際には、マスクを着用して予防します。
  • 規則正しい生活:十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけ、免疫力を維持します。
  • ワクチン接種:インフルエンザなどの予防接種を受けることで、重症化を防ぎます。

よくある質問について

Q1. 風邪薬を飲んでいれば自然に治りますか?
A. 風邪薬は症状を和らげるために使用されますが、ウイルスそのものを治療するものではありません。通常、体の自然治癒力で治りますが、十分な休息を取ることが重要です。

Q2. いつ病院を受診すべきですか?
A. 1週間以上症状が続いたり、38度以上の発熱が3日以上続く場合、または咳や息苦しさがひどくなった場合には、医師の診察を受けることをお勧めします。

Q3. 市販薬と処方薬の違いは何ですか?
A. 市販薬は軽度の症状に対応するものが多く、処方薬は症状や状態に応じて医師が判断して出されるため、より効果的な治療が期待できます。

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