院長コラム

    花粉症2025年:予測と対処法

    2025年の花粉シーズンの予測

    2025年の春の花粉シーズンは、早い地域では2月初旬から始まると予想されています。特に九州と関東の一部では通常より早く、全体的に全国平均で花粉量が通常の1.6倍になると予測されています。四国では2.1倍、北海道を除く多くの地域で1.5~1.9倍の花粉量が見込まれ、例年より症状が重くなる可能性があります。この増加は、2024年の猛暑によるスギの雄花の成長が原因とされています。

    花粉症患者の増加傾向

    花粉症患者の増加は、第二次世界大戦後の再植林政策によるスギ・ヒノキの広範囲な植林が背景にあります。これらの樹木は30年以上経過すると大量の花粉を生産し始め、現在では多くの樹木がその年齢に達しています。1970年にはスギの50%が10年以上、2000年には85%以上が20年以上と報告されており、森林密度の増加と木材需要の低下がさらに花粉生産を促進しています。また、気候変動による温暖化が花粉シーズンを延長し、症状を悪化させる可能性も指摘されています。

    症状と診断

    花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや涙目です。これらは風邪と似ていますが、花粉量に依存して長期間続く点が特徴です。診断は患者の病歴や身体検査に基づき、必要に応じて皮膚プリックテストや血液検査でアレルゲンを特定します 。

    対処法と治療オプション

    花粉症の管理には以下の方法があります:

    • 暴露を避ける方法
      • 毎日花粉予報を確認し、高い日は外出しを控える。特に朝は花粉量が多いので注意。
      • マスク、サングラス、帽子を着用し、花粉接触を最小限に。
      • 室内では窓を閉め、エアプーリファイヤーを使用。外出した後は衣服を着替え、顔や手を洗う。
    • 薬物療法
      • 抗ヒスタミン薬(市販可):くしゃみやかゆみ、鼻水を軽減。
      • コルチコステロイド点鼻薬:鼻の炎症を抑え、効果的。
      • 目薬:目の症状を和らげる。
        適切な薬と用量は医療機関で相談してください。
    • 免疫療法
      重症な場合、免疫療法(アレルギー注射や舌下錠)が長期的緩和を提供。アレルゲンに対する免疫系を徐々に慣らす方法です。

    すみだ両国まちなかクリニックでは、小児科から内科まで幅広い医療サービスを提供しており、花粉症の診断と治療も対応可能です。症状が気になる場合は、ぜひご相談ください。

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