不安障害やパニック障害を抱える方の中には、治療を受けたくても通院ができず、症状が悪化してしまうケースが少なくありません。ご本人だけでなく、どう対応すればよいか悩まれているご家族もいらっしゃることでしょう。

私たちは、そのような患者様が住み慣れたご自宅で安心して治療を継続できるよう、「訪問診療」や「在宅医療」という形でサポートを行っています。無理に通院しようとせず、まずは自宅で心を休めながら医療を受けることから始めてみませんか。

訪問診療のご相談は、HPからのお問い合わせの他、直接、医師に話したいという方や、通院負担の移行を迷っている方向けに外来でのご相談も承っております。

疾患と訪問診療の対象

不安障害／パニック障害とは

不安障害やパニック障害は、突然の激しい動悸や息苦しさ、めまいといった「パニック発作」や、「また発作が起きるのではないか」という予期不安により、日常生活に支障をきたす疾患です。

広場恐怖（逃げ場がないと感じる場所への恐怖）を伴うことが多く、電車や人混み、そして病院の待合室などが大きなストレス源となります。身体的な移動能力はあっても、心理的な要因で外出が困難となり、適切な医療が途絶えてしまうことが最大の問題です。このように、病状により通院そのものが大きな負担となる場合、訪問診療が有効な選択肢となります。

訪問診療の対象となる方

この疾患において、以下のような状況にある方が訪問診療の対象となります。

• パニック発作への不安が強く、一人で外出や通院ができない方
• 電車やバスなどの公共交通機関を利用することが困難な方
• 病院の待合室や診察室などの閉鎖空間に強い恐怖を感じる方
• 長期間自宅に引きこもっており、社会との接点を医療から再開したい方
• 服薬管理が一人では難しく、自宅での継続的なケアが必要な方

当院の訪問診療サポート

在宅で直面する具体的な不安

不安障害やパニック障害の患者様やご家族は、ご自宅での生活において以下のような不安を抱えがちです。

• 夜間・休日の発作： 診療時間外にパニック発作が起きたらどうすればいいか分からない。
• 薬の管理と中断： 通院できないため薬が手に入らず、自己判断で断薬してしまい症状が悪化する。
• 家族の疲弊： 「いつ発作が起きるか」と家族も常に緊張状態にあり、対応に疲れ果てている。
• 社会復帰への焦り： 「このまま一生外に出られないのではないか」という孤独感や焦燥感。

当院が提供できる専門的な治療・ケア

当院では、上記のような不安を解消し、患者様が安心して療養できるよう以下の医療を提供します。

• 自宅での薬物療法管理： 医師が定期的に訪問し、症状に合わせた適切な薬の処方と調整を行います。通院の必要がないため、薬が途切れる心配がありません。
• 精神的サポートと環境調整： 診察を通じて患者様の不安に寄り添い、ご家族へ接し方のアドバイスを行います。
• 身体合併症の管理： ストレスによる不眠や胃腸症状など、身体的な不調についても診察・治療を行います。
• 24時間365日の緊急往診体制： 当院は24時間365日の緊急往診体制を整えています。夜間や休日に急な不安感や発作に襲われた際も、医師や看護師と連絡がつき、必要に応じて医師が駆けつける安心感を提供します。

在宅療養を始めるためのサポート体制

精神科病院やメンタルクリニックとの連携はもちろん、地域のケアマネジャーや訪問看護ステーションとも密に連携を取りながらチーム医療を提供します。

特に不安障害の在宅療養では、訪問看護師による定期的な訪問が、生活リズムの改善や服薬管理において大きな支えとなります。また、介護保険サービス（居宅療養管理指導）を活用することで、医師や薬剤師がご自宅へ伺い、医療と介護が一体となった療養環境を整えることが可能です。患者様が孤立しないよう、地域全体で支える体制を構築します。

ご相談方法と診療開始までの流れ

当院は、墨田区、江東区、台東区、中央区、荒川区、江戸川区、千代田区を中心に訪問診療を提供しております。その他のエリアについても、患者様の状況やご希望に応じて対応可能な場合もございますので、個別にご相談ください。

① 外来でご相談いただく場合の流れ

まずは、現在の状況や訪問診療への移行について医師と相談したいという場合の流れです。

• 予約・受付： お電話またはWeb予約にて外来診察をご予約ください。
• 問診・診察： ご本人、またはご家族のみでの相談も可能です。現在の困りごとをお伺いします。
• 方針の検討： 外来通院を続けるか、訪問診療へ移行するかなど、最適な治療方針を一緒に決定します。

② 訪問診療を希望する場合の流れ

通院が困難で、すぐに訪問診療を検討したい場合の流れです。

• お問い合わせ： HPのお問い合わせフォーム、またはお電話にてご連絡ください。
• 事前面談： 相談員（または医師）が、現在の病状や生活状況を確認させていただきます。
• 診療開始： 契約手続き後、初回訪問の日程を調整し、訪問診療を開始します。

詳しい流れはこちらのページへ

不安障害／パニック障害による自宅での療養不安や症状でお悩みなら、まずご相談ください

「外に出られない」ことは、決して甘えではありません。それは病気の症状であり、適切な医療サポートが必要な状態です。無理をして通院しようとせず、まずはご自宅に医師を招くことから治療を再スタートさせませんか。

不安障害やパニック障害の在宅療養でお困りなら、まず当院へご相談ください。私たちが、あなたとご家族の「安心できる生活」を取り戻すお手伝いをいたします。