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小児科

花粉症(小児)

症状・疾患の概要

花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となり、目や鼻にアレルギー症状を引き起こす疾患です。近年、花粉症は小児にも増えており、幼児期から発症することがあります。適切な対策と治療を行うことで、症状を軽減し、日常生活への影響を最小限に抑えることが可能です。

主な症状

花粉症の症状は、季節によって異なりますが、以下のような特徴があります:

鼻の症状

  • 鼻水(透明でサラサラしたものが多い)
  • 鼻づまり
  • くしゃみ(連続して起こることが多い)

目の症状

  • 目のかゆみ
  • 涙が出る
  • 目の充血

その他の症状

  • のどのイガイガ感や咳
  • 頭がぼんやりする(花粉症による集中力低下)
  • 皮膚のかゆみ(特に顔や首)

小児では、大人と比べて鼻をかむのが難しく、鼻水を飲み込むことで胃腸の不調を訴えることもあります。

診断と検査について

小児の花粉症は以下の方法で診断されます:

  1. 問診
    • 症状の始まり、季節性、症状の強さを確認。
    • 家族歴(親が花粉症である場合、子どももなりやすい)。
  2. 視診
    • 鼻や目の状態(充血、鼻粘膜の腫れ)を確認。
  3. アレルギー検査
    • 血液検査:スギ、ヒノキ、ブタクサなど、特定の花粉に対するIgE抗体を測定。
    • 皮膚プリックテスト(必要に応じて):少量の花粉エキスを皮膚に付けて反応を見る。

治療法について

小児の花粉症治療は、症状を抑えるための薬物療法と、花粉の回避が基本です。

薬物療法

  • 抗ヒスタミン薬(内服):くしゃみや鼻水、目のかゆみを緩和。
  • 鼻炎用ステロイドスプレー:鼻づまりや炎症を抑える効果が高い。
  • 点眼薬:目のかゆみや充血を抑える。
  • ロイコトリエン受容体拮抗薬:長期的に鼻炎症状を抑える場合に使用。

※薬の種類や量は医師が年齢や症状に合わせて調整します。

花粉回避の工夫

外出時の対策

  • マスクや帽子を着用し、花粉が肌や鼻に触れないようにする。
  • 花粉が多い日(晴れて風が強い日)は外出を控える。

帰宅時の注意

  • 衣服や髪についた花粉を玄関で払い落とす。
  • 顔や手を洗い、うがいをする。

室内の環境整備

  • 空気清浄機を使用し、室内の花粉を減らす。
  • 布団や洗濯物は室内で干す。

注意が必要な合併症や重篤な兆候

花粉症が重症化すると、以下の合併症を引き起こすことがあります:

  • 副鼻腔炎(蓄膿症):鼻づまりが続くことで発症。
  • 中耳炎:鼻水が耳に逆流することで発症。
  • 喘息の悪化:アレルギー反応が気道にも影響を及ぼす。

これらの症状が見られた場合は、医療機関を受診してください。

家庭でできるケア

  • 鼻水のケア:小児用の鼻吸引器を使い、鼻水をこまめに吸い取る。
  • 目のケア:かゆみが強いときは、冷やしたタオルをあてる。
  • 睡眠環境の整備:寝室を清潔に保ち、花粉が入り込まないようにする。

予防方法

  • ワクチン療法(医師の指導の下で検討):舌下免疫療法で、スギやダニのアレルギー症状を軽減。
  • 早めの対策:花粉が飛び始める2週間前から薬を飲み始める。
  • バランスの良い食事:アレルギーを抑える効果が期待される食品(ヨーグルトや野菜)を摂取。

よくある質問(FAQ)

Q1: 子どもが花粉症かどうかを判断する方法はありますか?
A1: 季節性の鼻水や目のかゆみが毎年続く場合、花粉症の可能性があります。医師に相談してアレルギー検査を行うのがおすすめです。

Q2: 小児でも舌下免疫療法を受けられますか?
A2: スギ花粉症の場合、5歳以上から舌下免疫療法が可能です。詳細は医師にご相談ください。

Q3: 花粉症が重症化するとどうなりますか?
A3: 鼻づまりや咳が慢性化し、副鼻腔炎や中耳炎を引き起こす可能性があります。早期治療が重要です。

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