週末の「寝だめ」は逆効果?正しい睡眠習慣の作り方
「平日は仕事が忙しくて寝不足。だから週末は昼までぐっすり寝て疲れを取る」。
そんな「寝だめ」習慣を続けている方は多いかもしれません。しかし、実は寝不足を一気に解消しようとするこの方法、かえって睡眠リズムを崩す原因になりかねないのです。週末にたっぷり寝ても、月曜の朝は体が重く、さらに強い眠気が続く…という悪循環に心当たりはありませんか?
なぜ寝だめが逆効果になるのか?
私たちの体は、概日リズム(体内時計)によって24時間サイクルの生活リズムを保っています。平日に短時間睡眠が続いて、週末に「いつもより数時間も長く寝る」といった生活を繰り返すと、体内時計が乱れやすくなり、夜の寝つきや朝の目覚めにさらなる影響を与えます。
- 日曜の夜に寝つけず、結局月曜の朝がつらい
- 体のリズムがバラバラで、仕事中に強い眠気に襲われる
この状態が続くと、睡眠の質自体も落ちてしまい、結果的に疲労が回復しにくくなります。
正しい睡眠習慣を作るポイント
就寝・起床時間をなるべく一定に
平日と休日で激しく睡眠時間がズレると、体内時計が混乱します。週末でも、平日より1~2時間程度の差にとどめるのが理想的です。
朝はしっかり光を浴びる
起床後に太陽の光を浴びることで、体が「朝だ」と認識しやすくなり、夜になると自然と眠くなるリズムを維持できます。
昼寝は短時間に留める
日中に眠気を感じたら、20~30分程度の仮眠が効果的。しかし長すぎる昼寝は夜の睡眠を邪魔してしまうかもしれません。
寝る前のスマホ・PCを控える
強い光や情報量の多いコンテンツは、脳を刺激して目が冴えてしまいます。就寝1時間前にはスクリーンオフを心がけましょう。
それでも疲れが取れないなら…
「寝る時間を一定にしているのに眠気が強い」「週末に寝だめをやめても朝がつらい」という方は、不眠症や睡眠時無呼吸症候群など別の睡眠障害が潜んでいる可能性もあります。
- いびきや無呼吸が疑われる人は、睡眠検査で診断が必要
- むずむず脚症候群など別の症状で睡眠が妨げられているかもしれない
当院でできるサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、週末の寝だめや不規則な睡眠習慣から抜け出せない方に向け、以下のサポートを行っています。
- 睡眠外来での簡易検査(睡眠時無呼吸症候群の疑いなどをチェック)
- ライフスタイルや就寝環境の改善アドバイス
- 必要に応じて、睡眠薬や抗不安薬を処方しつつ、体内リズムをリセットするサポート
「週末はたくさん寝ても疲れが取れない」「月曜の朝がいつも憂うつ」という方は、無理をせず、一度ご相談ください。正しい睡眠リズムを確立すれば、朝起きるのがラクになり、日常のパフォーマンスも大きく向上するはずです。