小児科
腹痛で学校を休むことが増えたら? 隠れた原因と受診のタイミング
「朝になるといつも“おなかが痛い”と言って学校を休みたがる」「ちゃんとご飯を食べているのに、急におなかが痛くなることが多い」
こんなふうに、子どもが繰り返し腹痛を訴えているとき、ただの“サボり”や“ストレス”だけではなく、隠れた病気や生活習慣の問題が潜んでいる可能性があります。長引く腹痛は本人もつらいだけでなく、学校生活にも支障が出るため、早めに原因を見極めることが大切です。
どんな原因が考えられる?
便秘や下痢などの消化器トラブル
- 便秘がちで、おなかにガスが溜まり痛みが出る
- 繰り返す下痢や軟便がある場合、過敏性腸症候群や食物アレルギーの可能性
胃腸炎・感染症
- 嘔吐や下痢が加わる場合、ウイルスや細菌による胃腸炎かも
- 発熱や倦怠感を伴うなら、インフルエンザや他の感染症が隠れていることも
心因性の腹痛(学校や家庭でのストレス)
- 学校の人間関係やテストへの不安から、朝になると腹痛が起きることも
- 精神的な要因がきっかけでも、痛みは本人にとってはリアルなので注意が必要
慢性疾患(過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎など)
- おなかの痛みや下痢・便秘が長期間続く場合、専門的な検査が必要な可能性も
こんなときは受診をおすすめ
- 1週間以上、腹痛を繰り返す
- 便秘や下痢が続き、体重が落ちてきた
- 嘔吐や血便、激しい倦怠感などが見られる
- 朝の腹痛があまりにも頻繁で、学校を休む日が多い
腹痛の理由は一つとは限らず、複数の要因(食事、ストレス、感染症など)が絡んでいることも。専門家が総合的に判断すれば、意外な原因が見つかるかもしれません。
おうちでの対策と注意点
食生活の見直し
- 食物繊維を適度に摂る、野菜や果物、発酵食品をバランスよく取り入れる
- スナック菓子やジャンクフードばかりにならないように注意
ストレスや睡眠の管理
- 運動不足や寝不足は腸の動きにも影響するため、生活リズムを整える
- 学校での悩みや不安を親が聞いてあげるだけでも、精神的負担が軽くなる場合が多い
当院でできるサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、
- 問診や触診、必要に応じた血液検査・尿検査・便検査などで身体的要因をチェック
- 心身両面の可能性を視野に入れながら、必要に応じて専門医療機関とも連携
- 親御さんへの食事・生活習慣アドバイスや、学校への配慮を含めた過ごし方の提案
「ただの腹痛」と放置しすぎると、子どもが学校に行きづらくなる・体力が落ちるなどの問題が拡大する可能性があります。繰り返し起こる腹痛や長引く症状があれば、一度専門家に相談してみましょう。早めの対策が、子どもの負担を軽減してあげる近道です。