小児科
便秘が続いてぐずりがち… こどものお腹をラクにする食事・生活習慣
「最近、子どものうんちが数日に1回しか出ない」「トイレでふんばっても出なくて、泣き始める…」
こんな“こどもの便秘”に悩む親御さんは意外と多いかもしれません。幼児期は大人と違って自分で水分や食物繊維を意識して摂らないため、気づいたら便秘が慢性化していることもしばしば。おなかが張って不機嫌になったり、排便が痛いせいでトイレを嫌がるケースもあるため、早めの対策が大切です。
こどもの便秘はなぜ起きる?
- 食事の偏り:野菜や果物が苦手で食物繊維が不足
- 水分不足:水やお茶をあまり飲まない子は便が硬くなりやすい
- 運動不足:体を動かす時間が少ないと腸の動きも鈍りがち
- トイレの習慣が不十分:我慢することが続くと、便意を感じにくくなってしまう
これらの要因が重なると、硬い便が腸内に溜まって痛みを伴うようになり、子どもは排便が怖くてさらに我慢…という悪循環に陥ることもあります。
お腹をラクにする食事・生活習慣のコツ
食物繊維をプラス
- 野菜だけでなく、果物や海藻類、きのこ、大豆製品など、多様な食材を工夫して取り入れる
- 朝食にバナナやヨーグルトなどを摂ると、腸が動きやすくなるという声も
水分補給を意識する
- 遊びに夢中になる子どもは、水分を取るタイミングを逃しがち。1~2時間おきに「お水飲もうね」と声かけする
適度な運動・体操
- 外遊びや軽い体操などで腹筋・背筋を動かし、腸の蠕動運動をサポート
- スクワットや屈伸運動など、遊びの中に取り入れるのもおすすめ
トイレタイムを習慣化
- 食後30分など、一定のタイミングでトイレに行く習慣をつける
- 便意を感じたら早めにトイレへ。我慢が続くと便秘が悪化する
こんなときは受診を検討
- 1週間以上排便がなく、子どもが明らかにおなかを痛がっている
- 排便時に出血が見られる(切れ痔の可能性)
- 食欲が落ちて、体重も減り始めている
- いろいろ工夫しても便秘が全く改善しない
こどもの便秘は、周囲から「大したことないよ」と軽く見られがちですが、深刻になれば腸閉塞や慢性的な腹痛など大きなトラブルを引き起こすことも。
当院でのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、
- 問診や触診を通じて、腸に便が溜まりすぎていないかを評価
- 必要に応じて便秘薬(酸化マグネシウムなど)や浣腸の処方で、便を出すサポート
- 食事や生活習慣のアドバイスを行い、再発を防ぐための“おなかにやさしい日常”づくりをお手伝い
子どもの便秘は、体の不調だけでなく気分や性格にも影響が出ることがあります。「ぐずりが多いな…」「なんだか元気がない」というときは、便の状態もチェックしてみましょう。気になる症状があれば、どうぞ早めにご相談ください。