小児科
手足口病の予防&ケア|発疹が出たらまず見るべきチェックリスト
「子どもの手や足、口の周りに小さな水ぶくれのような発疹が出てきた」「熱は高くないけど、口の中が痛そうで食欲が落ちてる…」。
これらの症状がみられる場合は、手足口病が疑われます。主に夏から秋にかけて流行しやすいウイルス感染症で、幼稚園や保育園で一気に拡がることも少なくありません。発疹や口内炎ができると子どもが食事や水分を拒むこともあり、注意が必要です。ここでは、症状のチェックポイントや予防法をまとめました。
手足口病ってどんな病気?
- 原因ウイルス:エンテロウイルス(コクサッキーウイルスなど)が代表的
- 症状:手のひら、足の裏・甲、口内や口の周りに水ぶくれ状の小さな発疹が出る。口内炎ができると、子どもが痛みで食べられないことも
- 発熱:高熱は出にくいが、軽い発熱があるケースもある
- 感染力:せきやくしゃみ、便などを通じてウイルスが拡散し、集団生活で広がりやすい
数日から1週間ほどで自然治癒することが多いものの、発疹の痛みや食欲減退で子どもの元気が落ちてしまいがちです。
発疹が出たら見るべきチェックリスト
口の中の様子
- 舌や頬の内側に水ぶくれがないか
- 口内炎が痛そうで、飲食を嫌がっていないか
手足の発疹の広がり方
- 指先や手のひら、足の裏などに小さな水ぶくれが点在していないか
- 痒みや痛みを訴えていないか
発熱やだるさ
- 軽度の発熱はよくあるが、39℃以上の高熱が続く場合は他の病気を疑う
- ぐったりしている、機嫌が極端に悪いといった様子があれば要注意
自宅でのケアと予防のポイント
水分補給が最優先
口内炎の痛みで飲み食いがつらくなる子が多いので、ジュースやゼリー飲料など、飲みやすい形で栄養と水分を確保
刺激の少ない食事
辛いものや酸味の強いものは避け、口当たりのやわらかい食事を用意
手洗いの徹底
ウイルスは便や呼吸などを通じて感染が広がるので、トイレの後や外出帰宅時にはしっかり手洗い
二次感染にも注意
兄弟や親への感染を防ぐため、タオルの共有は避けるなど、衛生対策を心がける
当院でできるサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、手足口病の相談に対して、以下のような診察・ケアを行います。
- 症状のチェック(発疹の様子、口の中の状態、発熱など)
- 必要に応じて解熱薬や痛み止めの処方(子どもが痛みで水分をとれない場合など)
- 保育園や学校での登園・登校の目安や、家庭内感染を防ぐアドバイス
「口内炎が痛そうで、まったく食べられない」「熱が長引き、子どもがぐったりしている」など、普段と様子が違う場合は自己判断せずに早めに受診してください。適切なケアで、子どもが少しでもラクに過ごせるようサポートいたします。