腎臓は“沈黙の臓器”! 慢性腎障害を防ぐためにできること
「血液検査で腎臓の数値が引っかかっていると言われた」「特に自覚症状はないけれど、健康診断で要注意と言われて不安…」。
こんな経験はありませんか? 実は、腎臓は“沈黙の臓器”と呼ばれ、トラブルが進行していても症状が出にくい臓器のひとつ。放置すると、やがて慢性腎障害(CKD)につながり、透析や腎不全など重篤な状態を招くリスクがあります。今回は、腎臓を守るためにできる日々の対策を見直してみましょう。
そもそも腎臓はどんな働きをしている?
腎臓は血液の中の老廃物や余分な水分をろ過し、尿として体外に排出する機能を担っています。加えて、血圧の調節や体内のミネラルバランスの管理など、健康維持に欠かせない役割を果たす重要な臓器です。しかし、腎臓は痛みなどの症状が出にくく、異常がわかったときには病状が進んでいるケースも少なくありません。
慢性腎障害(CKD)の主なリスク要因
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病
- 肥満や運動不足、過度な塩分・たんぱく質の摂取
- 喫煙習慣やストレスの多い生活
- 家族に腎臓病の人がいるなどの遺伝的要因
これらの要因が重なると、腎臓への負担が増えて慢性的に機能が低下していきます。
腎臓を守るための生活習慣
塩分を控える
外食や加工食品に含まれる塩分は思いのほか多いもの。味つけを薄めにしたり、調味料を控えめにする習慣をつけましょう。
血圧や血糖値の管理
高血圧や糖尿病は腎臓に大きな負担をかけます。定期的な検診を受け、必要があれば早めの治療を。
適度な運動・十分な水分
軽めのウォーキングやストレッチで血行を促進し、老廃物を排出しやすい体づくりを意識しましょう。水分補給はこまめに。
たんぱく質・カロリーのバランス
体作りにたんぱく質は必要ですが、過剰摂取は腎臓に負担をかける場合があります。栄養バランスを考えた食事を心がけて。
当院でできるサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、腎臓の機能を確認するための血液検査や尿検査などを行い、異常が見つかった場合は生活習慣の指導や適切な治療を行います。必要に応じて専門医療機関と連携し、慢性腎障害の進行を抑えるためのサポート体制も整えています。
腎臓病は症状が出にくい分、早期発見・早期対策がなにより重要です。健康診断の数値で気になる点があれば、どうぞ放置せずに一度ご相談ください。日頃からのちょっとした心がけが、将来の透析リスクを大きく下げるかもしれません。