食物アレルギーの疑いがあるとき、まず始めるべきこととは?
「子どもが特定の食べ物を口にすると、じんましんが出たり、吐き気を訴える」「初めて食べさせた食材で、口の周りが赤く腫れてビックリ!」
こうした症状が見られるとき、食物アレルギーの可能性を疑ってみてください。アレルギーは体質や免疫機能によって、特定の食材を摂取すると体が過剰に反応してしまう状態。ときにはアナフィラキシーと呼ばれる重度の症状を引き起こすこともあります。今回は、食物アレルギーを疑ったときに、どんな行動をとるべきかポイントを整理しました。
症状やタイミングを記録する
子どもが「食べて30分ほどでじんましんが出た」「何度か同じ食材で反応している」といった具体的な記録は、医師が正確な診断を行ううえで非常に役立ちます。
- いつ、どの食材を、どのくらい食べたか
- 症状の出方や部位(口、皮膚、呼吸など)
- 症状が治まるまでの時間
可能であれば、写真に残しておくとさらに分かりやすいです。
自己判断で除去しすぎない
アレルギーが疑われる食材を慌ててすべて除去してしまうと、栄養バランスに偏りが出てしまうことがあります。自己判断で極端に除去するのではなく、医師の指示を待ちながら安全に進めるのが基本です。
受診を検討するタイミング
- 食後に強いじんましんや呼吸困難、嘔吐が起きた
- 同じ食材で複数回、軽いじんましんなどが出ている
- 子どもが突然ぐったりし、唇が青白くなった(アナフィラキシーの可能性)
こんなときは急いで医療機関を受診しましょう。特にアナフィラキシーが疑われる場合は、一刻を争うケースもあります。
検査で正確な診断を
食物アレルギーの疑いがあるなら、血液検査(IgE抗体検査)や食物負荷試験などで原因を特定していきます。検査結果を踏まえて、「完全除去が必要か」「少量の摂取を段階的に行うか」など、医師と一緒に方針を決めていくことが大切です。
当院でのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、子どものアレルギー症状に対して以下のようなサポートを行っています。
- 血液検査などを通じたアレルギー原因の推定
- 食事指導や、代替食材のアドバイス(栄養バランスを崩さない工夫)
- 必要に応じてアナフィラキシー対策(エピペン処方など)のご提案
- 学校や保育園との連携アドバイスで、子どもが安心して食事を楽しめる環境づくり
食物アレルギーは、子どもにとって大きなストレスになることもありますが、正しい診断と対処法を知っていれば、意外と快適に過ごせるケースも多いです。「もしかして?」と思ったら自己流で除去しすぎず、まずは早めに医療機関へ相談してみてください。