小児科
子どものぜんそくで夜眠れない… 小児喘息の正しい管理法
「夜になるとせきが止まらず、子どもが眠れない」「朝方になるとゼーゼーして息苦しそう」
こんな症状が続いているとき、小児喘息を疑ってみてください。大人と違い、子どもは症状がはっきり言葉にできないため、“ただのせき”と思い込んでいるうちに悪化させてしまうことも。喘息は適切な管理を行えば、日常生活をほとんど支障なく送れるケースも少なくありません。
小児喘息の特徴
- 発作性のせき、ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音(喘鳴)
- 多くは夜〜朝方にかけて悪化し、子どもの睡眠を妨げる
- アレルギー体質との関連も深く、ハウスダストやダニ、花粉、ペットの毛などに反応して発症するケースが多い
発作が起きると、息苦しさや強いせきで子どもがパニックを起こしてしまうことも。「一時的に治まっているから大丈夫」と放置せず、日常的にコントロールすることが重要です。
正しい管理法のポイント
発作のきっかけを知る
- 生活環境(寝具や部屋のホコリ、ペットの毛など)を見直し、 allergen(アレルゲン)をできるだけ排除
- 運動や季節の変わり目にも症状が出やすいかチェック
薬物療法を続ける
- 医師に処方された吸入ステロイド(長期管理薬)を中断しない
- 発作時には短時間作用性β2刺激薬(リリーバー)を使うなど、薬の使い分けを正しく理解
家族で発作への対応を共有
- 夜中に発作が起きたときの対処法を家族であらかじめ決めておく
- 発作が重いと感じたら無理せず医療機関へ連絡
こんなときは早めに受診を
- せきや喘鳴が週に数回以上起こり、子どもがつらそうにしている
- 夜間〜朝方に何度も目が覚め、十分に眠れない日が続いている
- 動いたり走ったりするとすぐ息苦しそう、発作が起きがち
- すでに薬を使っているのに、効果を感じにくくなってきた
こじらせると入院が必要になったり、生活リズムが乱れて成長にも影響が出ることがあります。
当院でのサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、小児喘息の予防・治療に関して以下のようなサポートを行っています。
- 詳細な問診や呼吸機能検査を通じて、症状のパターンを把握
- 必要に応じて吸入ステロイドやリリーバーなど薬の処方を最適化
- 発作が起きやすい環境(アレルギー原因など)のアドバイスや家族でできるケア方法を提案
- 症状の変化や薬の効果を確認しながら、定期的にフォローアップ
子どもの安眠を妨げる喘息は、親御さんにも心配や負担が大きい病気。でも、正しい知識と継続的なケアがあれば、日常生活で発作をコントロールしやすくなります。心配な症状があれば、自己判断で放置せずに、ぜひ一度ご相談ください。