内科
急な胸の痛みや息苦しさ、心筋梗塞を疑うサインとは?
「突然、胸が締め付けられるように痛くなる」「息苦しくて顔が青ざめるほどの不安感が襲う」
こんな症状が起きたとき、多くの方は「一時的な胸の痛み」「疲れやストレスのせいかも」と思ってしまいがち。しかし、これが心筋梗塞の始まりだったらどうでしょう? 心筋梗塞は、早期発見・早期治療が命を左右する重大な病気です。今回は、どんなサインに気をつければいいのかをお伝えします。
心筋梗塞ってどんな病気?
心臓を動かす筋肉(心筋)に血液を送る冠動脈が、動脈硬化などにより詰まってしまい、心筋が壊死しかける状態を「心筋梗塞」と呼びます。以下のような要因がリスクを高めるとされています。
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病
- 喫煙習慣やストレス、肥満
- 年齢(特に男性は45歳以上、女性は55歳以上でリスクが上がる)
一度発症すると、放置すれば命に関わる深刻な状態に陥る可能性が高いです。
こんなサインがあれば要注意
- 強い胸痛:胸の中央部や左胸が締め付けられる、重い圧迫感がある
- 放散痛:胸の痛みが肩や腕、背中、顎などに広がる
- 息苦しさ・冷や汗:呼吸がうまくできず、強い不安感や冷や汗を伴う
- 吐き気や嘔吐:消化器症状を伴う場合もあり、単なる胃腸炎と間違えやすい
こうした症状が突然あらわれ、数分以上続く場合は、心筋梗塞を疑って早急な対応が求められます。
急な胸の痛みを感じたときの対処
すぐに安静にする
動くと心臓に負荷がかかり、症状が悪化する恐れがあります。できる限り動かず、座ったり横になったりして体を休めましょう。
すみやかに救急車を呼ぶ or 医療機関を受診
胸痛が続く、冷や汗が出る、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、自己判断で様子見せず医療機関へ。時間との戦いになるため、迷ったら受診が鉄則です。
可能なら家族や周囲に連絡
ひとりの状況で発作が起きると対応が遅れる場合があります。周囲に助けを求め、協力してもらいましょう。
当院でできるサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、胸の痛みや息苦しさなどの症状に対し、以下のようなサポート・検査を行います。
- 血液検査などによる初期評価
- 必要に応じて、心エコーや負荷心電図などの専門検査が可能な医療機関と連携
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症など、心筋梗塞のリスクファクターとなる生活習慣病の治療・管理
「ただの胸焼けかも」と思っていても、重大な疾患の兆候を見逃すケースは珍しくありません。強い痛みや息苦しさが続くなら、迷わず早めの受診を検討してください。早期発見・早期治療こそが、あなたの大切な命を守る手段です。