内科
意外と見落としがち? 甲状腺疾患が招く疲れやすさの正体
「最近、なんだか常にだるい…」「体が重く、やる気も出ない。年齢のせいかな?」。
こうした“疲れやすさ”が、もし甲状腺のトラブルによるものだとしたら、見過ごしてしまうのはもったいないかもしれません。甲状腺は首の前側にある小さな臓器ですが、体全体の代謝をコントロールするホルモンを分泌しており、バランスを崩すと体のさまざまな不調を引き起こすことがあります。
甲状腺疾患ってどんな症状が出るの?
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される場合(バセドウ病など)と、不足する場合(橋本病など)とで症状が異なりますが、共通して「なんとなく調子が悪い」と感じることが多いのが特徴です。
- 疲れやすさ・だるさ
- 体重の増減(食事量が変わらないのに太る or 痩せる)
- 動悸や息切れ、汗が止まらない(過剰分泌の場合)
- 寒がり、肌や髪が乾燥する(不足の場合)
- イライラや気分の落ち込み
これらの症状は、加齢やストレスなどと間違われがちですが、甲状腺機能に問題があるケースも少なくありません。
なぜ疲れやすさに関係しているのか?
甲状腺ホルモンは、代謝のスイッチともいえる存在。
- 過剰だと代謝が過度に上がり、心拍数が増えて動悸や多汗などが起きやすい
- 不足すると代謝が落ち、エネルギーが作られにくくなるため、疲労感や寒がりに悩まされる
いずれにしても、体内のバランスが崩れてしまい、普段どおりの生活ができないほどのだるさが続くこともあります。
こんなときは病院へ
- 疲労感が2週間以上ずっと続く
- 体重や体温、心拍数などに大きな変化(太る or 痩せる、動悸が頻繁など)
- 家族に甲状腺疾患の人がいる(遺伝的要因もある)
- 首の腫れや違和感を感じる
単なる疲れとあなどらず、血液検査などで甲状腺ホルモンの数値をチェックしておくと安心です。
当院でできるサポート
すみだ両国まちなかクリニックでは、以下のようなサポートを行っています。
- 血液検査(甲状腺ホルモンや抗体の測定)により、甲状腺機能の異常を早期発見
- 病状に応じて適切な薬物治療や生活習慣指導を行い、他の専門医療機関との連携もサポート
「ただの疲れ」と思って放置していると、知らないうちに甲状腺トラブルが進行するかもしれません。もし当てはまる症状があるなら、ぜひ一度ご相談ください。適切なケアや治療を始めるだけで、意外なほど体調が改善し、日常の活力を取り戻せることも珍しくありません。