心療内科

過敏性腸症候群かも?ストレスでお腹を壊しやすい人の対策法

「大事な会議や外出の直前にお腹が痛くなる」「電車に乗っていると急にお腹がゴロゴロして冷や汗が出る」。
こんな経験はありませんか? 仕事や外出時に限って下痢や便意を感じる、あるいは便秘と下痢を繰り返すような症状があれば、過敏性腸症候群(IBS)の可能性が考えられます。ストレスによって腸が過剰に反応するこの状態は、ただの“お腹が弱い”だけではなく、自律神経の乱れやストレスなどが深く関係していると言われています。

過敏性腸症候群(IBS)とは?

過敏性腸症候群は、腸自体に大きな炎症や器質的な異常がないのに、慢性的な腹痛や便通異常(下痢・便秘・混合型)が続く状態を指します。

  • 腸内環境がストレスの影響を受けやすく、過剰に収縮や運動を起こしてしまう
  • 下痢や便秘を繰り返すほか、ガスが溜まりやすい、お腹がゴロゴロ鳴るなどの症状も
  • 病院で検査しても「異常なし」と言われることが多い

「気のせい」「食べ過ぎかな」と放置していると、外出や人前での不安が強くなり、生活の質(QOL)が下がってしまうことも珍しくありません。

ストレスが大きく関わる理由

腸は“第二の脳”とも呼ばれ、精神的なストレスの影響を受けやすい臓器です。仕事のプレッシャーや人間関係の悩みを抱えていると、自律神経のバランスが乱れて腸の動きが過剰になったり、反対に動きが鈍くなったりします。

  • 会議や商談前になると急にお腹が痛くなる
  • 通勤ラッシュや渋滞など、逃げ場がない状況でお腹がゴロゴロする

こうした「緊張してお腹を壊す」状態が常態化すると、「またお腹が痛くなったらどうしよう」という不安(予期不安)まで加わり、より強いストレス反応を起こしてしまいがちです。

対策法やセルフケアのポイント

腸内環境を整える食生活

野菜や発酵食品など、整腸作用が期待できる食材を積極的に摂り、過度な香辛料や脂っこい食事を控えましょう。

生活習慣の改善

睡眠不足や運動不足が続くと自律神経が乱れやすくなります。夜更かしを避け、軽いウォーキングやストレッチを取り入れると◎。

ストレスマネジメント

深呼吸や瞑想、趣味の時間を確保して、心の疲れを溜め込みすぎない工夫を。必要に応じて家族や友人に悩みを相談すると気持ちがラクになることも。

心療内科でできるサポート

「下痢が頻繁に起こって外出が不安」「食事をすると腹痛が怖い」という方は、心療内科の受診を検討してみてください。

  • 血液検査や検便など、内科的な検査を行って他の疾患を除外
  • 必要に応じて整腸剤や抗不安薬、生活習慣の指導などで腸と心を同時にケア
  • ストレスの原因やパターンを分析し、予防策や対処法を一緒に考える

過敏性腸症候群は適切な治療やカウンセリングで大きく症状が緩和する場合が多いとされています。ぜひ我慢しすぎずに、専門家の力を借りて「お腹の不安」から解放される道を探してみてください。

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