「交通事故の記憶がよみがえって眠れない」「災害時の恐怖が頭から離れず、日常生活がままならない」
こうした強い恐怖体験やショックな出来事をきっかけに、フラッシュバックや悪夢、不安感が長引いている場合、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の可能性があります。当院では、かかりつけ医としてPTSDが疑われる方の一次受け診療を行い、必要に応じて適切な専門治療へつなげています。
こんなお悩みありませんか?
- 過去の traumatic(トラウマ)な出来事を突然思い出し、強い恐怖や動悸に襲われる
- 夜、悪夢を見ることが増え、眠りが浅い・寝ても疲れが取れない
- その出来事を思い起こすような場所や音、人に会うのを避けてしまう
- ふとした瞬間に緊張が高まり、周囲に安全を確認しないと落ち着かない
- 集中力が続かず、イライラや不安感が常に付きまとう
このような症状が1か月以上継続しており、日常生活に支障が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の特徴・原因
PTSDは、戦争・事故・災害・暴力被害・虐待などの強い恐怖体験やショッキングな出来事が引き金となり、その出来事を想起させる環境や出来事に対して強い不安・パニックを起こす障害です。
フラッシュバック(追体験)、悪夢、過度な警戒心、回避行動などが典型的な症状で、脳内のストレス関連物質の働きや自律神経の乱れが影響していると考えられています。
当院での診療方針・できること
当院では、PTSDが疑われる方に対して以下のような診療を行います。
- 丁寧な問診・必要な検査
- トラウマ体験の内容や症状の現れ方を伺い、他の心身の疾患が絡んでいないか、血液検査や甲状腺機能チェックなどを実施する場合があります。
- 薬物療法(抗不安薬・睡眠薬など)
- 夜間の不眠や強い不安感に対して、薬物療法を行うことがあります。状態を見ながら安全に薬を使用し、症状緩和を目指します。
- 生活習慣・ストレス管理のアドバイス
- 不規則な生活は自律神経の乱れを助長し、PTSDの症状を悪化させることがあります。食事や睡眠、リラクゼーション法などについてアドバイスを行います。
専門的治療・重症例への対応
PTSDの治療では、トラウマ焦点化療法やEMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)、認知行動療法(CBT)などの専門的な心理療法が非常に有効とされています。当院はあくまでも一次受けとして、患者さんの状態を把握し、これら専門治療が必要と判断される場合には、適切な精神科専門医療機関やカウンセリング施設と連携いたします。
症状が重い方や長期的なケアが必要な方も、まずは当院での相談から始めてみてください。
よくあるご質問(Q&A形式)
Q1. どの程度のトラウマ体験からPTSDになるのでしょうか?
A. 個人差が大きく、一見そこまで深刻でないように思える出来事でも、本人にとって耐え難い恐怖・苦痛であればPTSDに発展する可能性があります。周囲が判断するよりも、本人が感じるストレスの度合いが重要です。
Q2. 当時のことを思い出したくないのですが、治療では必ず話さなければいけませんか?
A. PTSDの専門療法では、トラウマ体験について向き合うステップがある場合もありますが、患者さんのペースや状態に合わせて慎重に進めます。当院での一次受け段階では、無理に深く話していただく必要はありません。
まずはお気軽にご相談ください
PTSDは「もう大丈夫なはずなのに、体が勝手に反応してしまう」状態とも言えます。これまでの体験を引きずって生活に支障が出ていると感じたら、すみだ両国まちなかクリニックへご相談ください。私たちは、あなたのお話を丁寧に伺い、症状に合った治療や専門機関へのご紹介など、可能な限りサポートいたします。