ダウン症
「感染症が心配で人混みに行きづらい」「環境の変化に弱く、通院のたびに負担が大きい」「複数の合併症の管理であちこちの科を受診するのが大変」——ダウン症のあるご本人・ご家族が、こうした理由で必要な医療をためらっていませんか。
住み慣れたご自宅で診察を受ける「訪問診療」や「在宅医療」という選択肢は、移動や待ち時間の負担を減らし、合併症の継続的な管理を支える助けになります。私たちは、ご本人の特性や体調に合わせたペースで医療を提供し、ご家族の不安やお悩みを共に考えるパートナーです。
訪問診療のご相談は、HPからのお問い合わせのほか、直接、医師に話したいという方や、通院からの移行を迷っている方向けに外来でのご相談も承っております。
疾患と訪問診療の対象
ダウン症とは
ダウン症(ダウン症候群)は、21番染色体が通常より1本多いこと(21トリソミー)によって生じる先天性の疾患です。知的発達がゆっくりであることや、特徴的な顔つき・体つきがみられるほか、先天性心疾患、甲状腺機能の異常、難聴や視覚の問題、消化器の症状、頚椎の不安定性、感染症にかかりやすい傾向など、年齢に応じてさまざまな合併症を伴うことがあります。
こうした合併症の管理には継続的な健康チェックが欠かせませんが、感染症への注意や環境変化への不安、移動の負担などから「定期的な通院が難しい」ことが課題となる場合があります。受診が途切れることで、合併症の発見や対応が遅れてしまうことが心配されます。
訪問診療では、ご本人が最も安心できる「自宅」という環境で診察を行うため、通院や待ち時間による負担・感染リスクを抑えながら、継続的な健康管理を行うことが可能です。
訪問診療の対象となる方
訪問診療は、主に以下のような状況にあるダウン症の方を対象としています。
- 感染症にかかりやすく、人混みや院内での感染リスクをできるだけ避けたい方
- 環境の変化や待ち時間が苦手で、通院のたびに強い負担がかかる方
- 先天性心疾患や甲状腺機能異常など、複数の合併症の継続的な経過観察が必要な方
- 医療的ケア(経管栄養・吸引など)が必要で、通院が身体的に難しい方
- ご家族の高齢化などにより、ご本人を医療機関へ連れて行くことが身体的・精神的に負担になっている場合
- 体調の変化を自分でうまく伝えにくく、日常的な健康管理を必要とされる方
当院の訪問診療サポート
在宅で直面する具体的な不安
ダウン症の方を在宅でケアされているご家族は、日々さまざまな不安や困りごとを抱えていらっしゃいます。
- 合併症の管理:心臓や甲状腺などの定期的なチェックが必要だが、複数の医療機関への通院が大きな負担になっている。
- 感染への不安:かぜや肺炎などにかかりやすく、こじらせて重症化しないか心配。
- 通院の困難:移動中の体調変化や待合室での負担が大きく、受診そのものを続けにくい。
- 症状の発見遅れ:本人が不調をうまく訴えられず、病気の発見が遅れてしまわないか不安。
- 服薬管理の難しさ:薬を嫌がったり飲み込みにくかったりして、安定した服薬が難しい。
- 家族の疲弊:見守りやケアが続き、介護するご家族自身が休めず疲れてしまう。
当院が提供できる専門的な治療・ケア
当院では、こうした不安を和らげ、ご本人とご家族が安心して生活できるよう、以下のようなケアを自宅で提供しています。
- 継続的な健康管理:日常の体調確認やバイタルチェックを行い、かぜや発熱などの内科的な不調に対しても、自宅で診察・処置を行います。
- 合併症の経過観察と連携:心疾患・甲状腺機能・難聴・視覚などの専門的な管理については、専門医療機関と連携しながら経過を見守ります。
- 感染症への対応:体調を崩した際の早期対応や、予防接種・感染予防についてのご相談に応じます。
- 服薬の調整と管理:飲みやすい形状(粉薬・ゼリーへの混合など)の工夫を含め、症状に合わせた服薬をきめ細かく調整します。
- ご家族へのサポート:日々の接し方や生活環境の整え方について助言を行うとともに、ご家族の精神的なケアも大切にしています。
- 24時間365日の緊急往診体制:当院は24時間365日、いつでも医師に連絡が取れる体制を整えています。夜間の急な発熱や体調の変化などの緊急時にも、医師や看護師が対応しますので、安心して療養生活を続けていただけます。
在宅療養を始めるためのサポート体制
ダウン症の方が地域で安定して暮らすためには、医療だけでなく福祉との連携が欠かせません。当院では、地域の専門医療機関や療育機関と連携を取りながら、日々の健康管理をサポートします。必要に応じて専門医への紹介や、入院が必要な際の調整も行います。また、ケアマネジャー(介護支援専門員)や相談支援専門員と密に情報を共有し、生活全般の課題解決に取り組みます。
日々のケアにおいては、訪問看護ステーションと連携し、服薬確認やバイタルチェックなどを行う看護師が定期的に訪問する体制を整えることも可能です。医療と介護(福祉)が一体となってご本人を支えることで、ご家族の負担を軽減し、長く穏やかな在宅生活を実現します。
ご相談方法と診療開始までの流れ
当院は、墨田区、江東区、台東区、中央区、荒川区、江戸川区、千代田区を中心に訪問診療を提供しております。その他のエリアについても、患者様の状況やご希望に応じて対応可能な場合もございますので、個別にご相談ください。
① 外来でご相談いただく場合の流れ
外来でのご相談をご希望される場合の基本的な流れは以下の通りです。
- 予約・受付:お電話またはWeb予約フォームより、外来相談の日時をご予約ください。
- 外来相談:医師が現在の患者様のご様子や通院の課題、ご家族のお悩みをじっくりお伺いします。
- 方針検討:訪問診療への移行が適切か、どのようなサポートがベストかを医師と共に検討します。
② 訪問診療を希望する場合の流れ
訪問診療をご希望される場合の基本的な流れは以下の通りです。
- お問い合わせ:HPのお問い合わせフォーム、またはお電話にてご連絡ください。現在の状況を簡単にお伺いします。
- 事前面談(相談員):当院の相談員が、ご自宅またはクリニックにて面談を行います。患者様の病状、生活状況、ご家族のご要望を詳細に確認し、制度や費用についてもご説明します。
- 初回訪問・診療開始:面談内容を基に医師が治療計画を立て、初回訪問の日程を決定します。医師と看護師がご自宅へ伺い、診療を開始します。
関連する訪問診療のご案内
ダウン症による自宅での療養不安や合併症の管理でお悩みなら、まずご相談ください
「通院が難しいから」と医療を諦める必要はありません。ダウン症の特性や合併症を理解した医師がご自宅へ伺うことで、ご本人様にとってもご家族様にとっても、穏やかで安心できる療養生活につながります。
合併症の管理、感染症への不安、服薬や日々のケアの悩みなど、どのようなことでも構いません。ダウン症の在宅療養でお困りなら、まずご相談ください。私たちが一緒に、その方らしい生活を支える方法を考えます。

