最近増えているマイコプラズマ肺炎について
すみだ両国まちなかクリニックでも、最近、マイコプラズマ肺炎という病気が多くなってきたと感じています。皆さんに正しい知識を持っていただくために、今回の流行に関するポイントをお伝えしたいと思います。
1. マイコプラズマ肺炎の感染期間について
マイコプラズマ肺炎は、咳やくしゃみで他の人にうつる病気ですが、いつからいつまで感染力があるかはっきりと分かっていません。一般的には、症状が出る前から治った後も1か月くらいは他の人にうつる可能性があるため、体調が戻っても油断せずに感染対策を続けていただくことが大切です。
2. マイコプラズマ肺炎の診断方法について
「マイコプラズマの検査をしてください」というご希望で来院される方が増えていますが、現在、抗原検査キットが非常に不足しています。また、抗原検査は必ずしも正確な結果が出るわけではありません。そこで、当院では、症状の経過や体調を詳しく伺い、必要に応じて診断を行っています。診断に迷われた際は、どうぞご相談ください。
3. お薬の選び方について
マイコプラズマ肺炎の治療には「抗生物質」が使われます。通常、まず「クラリスロマイシン」という抗生物質が処方されますが、今回の流行では効果が出にくいケースも見られています。こうした場合には別の種類の抗生物質が必要ですが、小さなお子さんに使える薬は限られているため、慎重に判断して治療を進めています。
4. インフルエンザやコロナとの複合的な対策について
これからの時期、インフルエンザやコロナの感染が増えてくることが予想され、今後流行が広がった場合には、症状に応じてきちんと検査やお薬を使う必要があります。特にコロナの検査は、抗原検査だけでははっきりと分からない場合もあるため、PCR検査もご提案します。インフルエンザについても、再検査や予防薬の使用などを適切に行う必要があると考えています。
正しい診断と治療のために
今は様々な感染症が流行し、診断が複雑になっています。私たちも、患者様の症状をよくお聞きし、その時の流行状況を確認しながら、必要な検査や治療を組み合わせて、最適な対応を心がけています。